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今月の健康記念日

バレンタインデーヘッダー(21年2月)

 2月14日は「バレンタインデー」。1年に1度、好きな人に想いを伝える日です。世界各地でも「恋人たちの日」として祝われていますが、女性から男性へチョコレートを贈るのは日本独自のものです。なぜ、このような習慣が生まれたのでしょうか?
今回はバレンタインデーの起源と日本での広まりとともに、チョコレートの効能を解説します。
 
 
 
🕊“バレンタイン”はキリスト教司祭の名前が由来
 
バレンタインデーの「バレンタイン」とは、3世紀のローマカトリック教会の司祭バレンティヌス(英語読みでバレンタイン)に由来します。
当時のローマ皇帝クラウディウス2世は、強兵策の一つとして兵士たちの結婚を禁止していました。彼らが戦争に対して消極的なのは、愛する家族や恋人のもとを去りたくないためと考えたからです。そのような若者たちを憂い、バレンタイン司祭は皇帝の命に背いて、若い兵士たちを密かに結婚させていました。
しかし、やがてこのことが露見して、バレンタイン司祭は皇帝の怒りを買い、迫害を受けて西暦269年の2月14日、ついに処刑されてしまいます。以後、この日をローマカトリック教会では祭日とし、バレンタイン司教を「聖バレンタイン」として敬い、殉教を悼みました。
それから1000年ほどが過ぎ14世紀頃になると、若者たちの間でこの日に愛を告白したり、好意をもつ人に贈り物をする習慣が生まれ、いつしか「恋人たちの愛の誓いの日」となりました。これがバレンタインデーの起源といわれています。
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🕊日本のバレンタインデーの始まりと定着
 
バレンタインデーのプレゼントは世界各国様々で、ヨーロッパでは花やケーキ、カードなどを贈っています。日本ではチョコレートを贈っていますが、その歴史は1936(昭和11)年2月12日、神戸モロゾフ洋菓子店が国内英字雑誌にバレンタインチョコレートの広告を出したのが最初です。ちなみに1992(平成4)年、聖バレンタイン殉教地のイタリア・テルニ市から神戸市へ、日本のバレンタインデー発祥地として愛の像が贈られました。
女性が男性にチョコレートを贈る日本独自の習慣は、1958(昭和33)年に洋菓子メーカーのメリーチョコレートカムパニー(東京都大田区)が、新宿の伊勢丹で『バレンタインには女性から男性へチョコレートを贈りましょう』といった販売促進キャンペーンを行ったのが発端のようです。
この年の売上は振るいませんでしたが、その後、森永製菓などが新聞広告などマスコミを利用してバレンタイン企画を大々的に展開。デパートなど流通業界も加わって、チョコレート商戦を精力的に繰り広げたことで認知度が高まり、バレンタインデーが国民的行事として定着しました。

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🕊優れた健康効果を持つチョコレート
 
カカオの種子を発酵・焙煎したカカオマスを主原料とし、これに砂糖、ココアバター、粉乳などを混ぜ、練り固めてつくるチョコレート。嗜好品としてだけでなく、栄養の面でもさまざまな効能を持つ食品として、疲労回復やエネルギー源として用いられています。特に近年はチョコレートに含まれるカカオポリフェノールなどの優れた健康効果が明らかとなり、健康に役立つことが立証されてきました。
カカオポリフェノールは、チョコレートやココアの原料であるカカオ豆に含まれるポリフェノールのこと。主にエピカテキン、カテキンとプロシアニジン(エピカテキンやカテキンがいくつか結合した化合物)からなります。
カカオポリフェノールの健康効果としては、抗酸化作用による心臓病のリスク低減動脈硬化の抑制脂肪蓄積(すなわち肥満)抑制といった生活習慣病の予防効果、脳機能の改善効果などが挙げられます。また、抗菌ストレス抑制冷え症改善便性改善など、さまざまな効果もあるとされ、現在も研究が進められています。
このように、エネルギー補給や健康面でも効果が期待できるチョコレート。バレンタインデーで好きな人に贈るのもいいですが、“自分チョコ”としてぜひ用意しておきたいですね。
 でも、チョコレートはあくまでも嗜好品であって、医師の処方する薬ではありません。チョコレートの適量は、生活習慣病改善などの健康効果に関する報告から、1日に少なくとも5~10 g程度のビターチョコレート(1~2片程度)とか。ポリフェノールも早く吸収されるため、その抗酸化作用は比較的早く発揮されますが、長時間持続することができません。一度にたくさん食べてしまわないで、間食として少しずつ食べることをおすすめします。

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資料提供先:日本チョコレート・ココア協会
 
  

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