企業OB・OGたちの挑戦⑤
- 2022/08/31
- 12:00

創立20周年記念行事を10月5日(水)に控える経営支援NPOクラブ。大きな節目を前に非常な盛り上がりをみせています。8月3日(水)には、文部科学省など27府省庁による夏の恒例イベント『こども霞が関見学デー』で出前授業を行い、大好評を博しました。当日の様子を同NPOのプレスリリースととともに紹介します。
<認定特定非営利活動法人 経営支援NPOクラブ>
<認定特定非営利活動法人 経営支援NPOクラブ>
第一線を離れた企業OB等が、ボランティア精神で中小・地方企業の経営を支援するNPO団体。
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「リタイア後も社会で輝く」(2018.7.31公開)/「シニアの知力・活力を社会に活かす」(2019.1.25公開)/「アルツハイマー病治療薬開発の夢を追って」(①2021.6.2、②2021.6.30、③2021.7.30公開)
◆「こども霞が関見学デー」で企業OB・OGが出前授業!
📝 inside story ~インサイドストーリー~
今回で2回目となった経営支援NPOクラブの「こども霞が関見学デー」での出前授業。『私たちの地球と森林・林業』というテーマで子どもたちに「木づかい」の大切さを伝え、木工制作体験や林業・木工に関わるグッズとのふれあいを楽しんでもらいました。
ところで「木づかい」という言葉、みなさんはご存知ですか? 2005(平成17)年から林野庁が推進している国産材利用推進のための「木づかい運動」で注目されるようになった言葉です。「木づかい運動」とは、国産材を積極的に利用することで日本の森林を活性化し、環境保全をしていこうという国民運動で、2005年4月に閣議決定された京都議定書目標達成計画の森林吸収源対策の一環として、地球温暖化防止の観点から開始されました。
木材や紙、燃料、水・食料、動物たちの棲みかなど、さまざまな恩恵をもたらしてくれる森林。その森林を守るためには「自然のまま、そっとしておく方がいい」と思う人も多いのでは? いえいえ、森林は放っておくと、どんどん荒れてしまいます。
もっとも、東南アジアや南米などの熱帯雨林原生林(原生林)や貴重な天然林を伐ってはいけません。伐るのは、将来使う目的で植え、何十年もかけて育ててきた“人工林”です。
リリースに記載の通り、森林には自然の力で育成する天然林と、人が手を入れて管理する人工林があります。日本では第二次世界大戦後、復興用資材としてたくさんの木が植えられ、その割合は天然林「6」に対して人工林が「4」という状況です。
人工林の維持のためには、林業の「植える」「育てる」「伐る」「使う」といった4つのプロセスが必要です。苗木を植えて、木の成長を妨げる草を刈る「下刈り」、余分な枝を落とす「枝打ち」、密度や生育状態を考慮して伐る「間伐」などの作業を50~60年かけ、地道に繰り返すことで真っすぐな太い木を育てます。長い年月を経て、日本の人工林は今まさに伐り時を迎えています。
しかし国産材の利用は、安定して大量入手できる外国産木材の勢いに押されてめっきり減り、1950年頃までほぼ100%だった日本の木材自給率も、現在は3割以下まで落ち込んでしまいました。そのため林業のサイクルが上手く回らず、手入れが行き届かないままの荒れた森林が国内各地で増えているのです。
森林は先人から未来への預かりもの。暮らしに役立つさまざまな形で木を使う「木づかい」が森林を守り、その恵みを次世代へ受け継いでいくことになる――。
今回の授業で発信したNPOクラブのメッセージは、子どもたちだけでなく、傍聴していた保護者の心も大きく揺さぶり、感銘を与えていたようでした。


