今月の健康記念日
- 2022/03/25
- 12:20
3月25日は「(3)みんな(25)ニコニコ」の語呂合わせから、「笑顔表情筋の日」です。笑顔がステキになる笑顔表情筋トレーニングを広めている笑顔表情筋®協会が制定し、2020年7月に(一社)日本記念日協会が認定しました。
笑いが免疫力をアップさせるなど、その健康効果は以前本サイトでも取り上げましたが(「笑いの効能」:2019年5月7日)、笑顔は顔のしわを消すなど“最強のエイジングケア”になることも知られています。今回は笑顔にスポットをあて、その健康効果を紹介しましょう。
🕊顔の老化は「表情筋」の衰えが原因
加齢とともに気になる顔のしわやたるみ、ほうれい線。これらは顔の筋肉、つまり「表情筋」の衰えによって生じます。
表情筋とは顔面部と頭部、頸部の一部にある皮筋の総称です。眼や鼻の開閉、口で飲む・食べる・吹く・しゃべるなどの運動に関わり、喜怒哀楽の表情を作り出すことから、この名称で呼ばれています。
特に顔面部の口の周りには表情筋が密集していて、これらの筋肉を鍛えることが、しわ、たるみ、ほうれい線を予防するポイントになります。そして、そのトレーニングこそ“笑顔”なのです。
笑顔で表情筋を鍛えると顔の血行が良くなり、フェイスラインが整うのはもちろん、肌をきれいにする美肌効果も期待できます。
また、笑顔は免疫細胞であるナチュラルキラー(NK)細胞を活性化させ、ガン細胞やウイルスなどに対する免疫力を高めてくれます。笑いを病気予防に活かす試みも、すでに広まりをみせているようです。
🕊意識して口角を上げる習慣を
ステキな笑顔を自然につくれる人は、表情筋の動きがスムーズ。反対にぎこちない笑顔の人は、表情筋がこわばり、硬くなっていることを窺わせます。
顔の表情をつくる表情筋は、毎日ひんぱんに動かしているような気もしますが、実は20~30%しか使われていないというデータもあります。いい笑顔のポイントは①口角が上がり少し歯が覗いている、②目じりが下がり、目元がクシャっとなる――など。日本人はよく「表情が乏しい」といわれますが、その原因は口角が下がっているから。意識して口角を上げる習慣を身につけると、普段の表情も変わり、自然な笑顔がつくれるようになります。
🕊“つくり笑い”でも健康効果がある?!
顔の表情筋には、「好き」「嫌い」「楽しい」などの感情を司るA10神経群※1が張り巡らされています。そのため、たとえ“つくり笑い”でも口角を挙げて微笑んでいると、脳が「楽しい」と勘違いして、ポジティブな思考になりやすくなります。これを「顔面フィードバック仮説」(米心理学者シルヴァン・トムキンズ氏が提唱)と呼び、これが笑顔だとポジテヴィブな気持ちになれる理由です。
笑顔はどんどん伝染していき、自分も周囲の人も幸せな気分になれる最高のコミュニケーションツール。新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置もようやく解除され、いよいよ新年度が始まります。幸運が舞い込むよう、満面の笑みでスタートを切りましょう!




※1【A10神経群】
危機感を司る「扁桃核」、好き嫌いを司る「側坐核」、言語や表情を司る「尾状核」、意欲や自律神経を司る「視床下部」などが集まった神経群。
※2【自律神経】
交感神経と副交感神経の2つの神経で構成されており、自分の意志とは無関係に呼吸や循環、消化、吸収など自動調節する。常にどちらかが優位になり、バランスを取っている。
・交感神経…怒り、恐怖などを感じると作用
・副交感神経…安らぎ、安心などを感じると作用