今月の健康記念日
- 2022/01/20
- 14:00
1月23日は「アーモンドの日」です。アメリカ合衆国農務省(USDA)が監督するアーモンド生産者・加工業者の組織、カリフォルニア・アーモンド協会が2008年に制定し、日本でも2018年に(一社)日本記念日協会が認定・登録しました。
でも、なぜ1月23日にアーモンドの記念日が制定されたのでしょう?
ヒントは、「手のひら一杯分のアーモンドを食べたら、1日に必要な栄養素を賄える」から。
ヒントは、「手のひら一杯分のアーモンドを食べたら、1日に必要な栄養素を賄える」から。
バターのような風味で、そのままおやつや間食で食べても、はたまた料理やスイーツに入れても美味しいアーモンド。今回はアーモンドの歴史や世界に広まった経緯、主な栄養素などを紹介します。
🕊旧約聖書にも度々登場するアーモンド
アーモンドはバラ科モモ属の落葉樹で、この樹から成る果実の種で作るのがナッツです。原産はアジア西南部ですが、現在は南ヨーロッパやアメリカ合衆国、オーストラリアなどで盛んに栽培されていて、特にアメリカ合衆国のカリフォルニア州が世界最大の産地として有名です。日本では鹿児島県の湧水町、香川県の小豆島、山形県の朝日町などがアーモンドの栽培地として知られています。
旧約聖書にも度々登場するほど古くから親しまれてきたアーモンド。ローマ帝国時代に地中海沿岸に伝わり、さまざまなアーモンド料理が誕生します。それとともに、特にヨーロッパではお菓子の材料として広まりました。
アメリカ合衆国のカリフォルニア州には18世紀頃、スペインの宣教師によってもたらされたと伝わっています。アーモンド栽培に適した天候や肥沃な大地に加え、19世紀中頃のゴールドラッシュ※1以後は大規模な灌漑設備が整い、農業機械の発達、栽培方法の合理化などもあって現在の世界最大産地の地位を不動のものにしました。
ちなみに、日本にアーモンドが渡来したのは江戸時代のこと。南蛮貿易でポルトガル人が持ち込んだのが最初だとか。本格的に輸入されるようになるのは、さらに時代が下って1950年代からです。
🕊1日23粒、アーモンドを食べよう!
アーモンドはその扁平な形状から「扁桃」(へんとう)という和名があり、人の咽頭部両側にあるリンパ組織「扁桃腺」(へんとうせん)の語源にもなりました。アーモンド一粒にはたくさんの栄養素が含まれており、その効用は先の旧約聖書にも多く記載されています。
アーモンドの主な栄養素としては、ビタミンE、不飽和脂肪酸、食物繊維、ビタミンB2、ミネラル(カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄分等)などが挙げられます。
特にアーモンドの栄養素で注目されるのがビタミンEの含有量。手のひら一杯分のアーモンドに約8.6㎎含まれており(他のナッツ類と比較して突出する量!)、これだけで1日に必要なビタミンEを賄うことができます。
また、同量のアーモンドには不飽和脂肪酸が13g含まれていて、肥満の危険因子である飽和脂肪酸はわずか1g。肥満防止に効果的です。
この「手のひら一杯分のアーモンド」の量がだいたい23粒(約30g)に相当し、このことから1月23日が「アーモンドの日」(1日23粒、アーモンドを食べよう!)に定められました。
栄養価が高く、カロリー&糖質カットが期待できるアーモンド。手軽に健康・美容を維持できる理想的な食べ物といえそうです。
でも、食べ過ぎにはご注意! ビタミンEは脂溶性で体外に排出されにくく、オレイン酸などの不飽和脂肪酸は消化吸収まで時間がかかり、カラダに負担をかけます。
画像:写真AC、Wikipedia