“笑顔”で向き合う高齢社会③
- 2020/12/31
- 12:00
“光り輝く高齢者”と書いて「光輝高齢者」(こうきこうれいしゃ)。このシャレの効いた造語、覚えていませんか? 2年前に本サイトで紹介した歌う福話術&マジシャンで、自らを“夢職人(ゆめしょくにん)”と称する齋藤和文さんが提唱し、その同志「友拡動幸会(ともかくうごこうかい)」が目指している究極の目標です。
そして、この夢を見事に体現し、世のシニアの憧れとして全国にファンを持つのが、齋藤さんと一心同体のパートナー・古川ひろこさん。今年11月末で93歳になりました。
かつて寝たきりだった古川さんが齋藤さんと出会ったのは、今からちょうど20年前のこと。齋藤さんの「元気でいられるアドバイス」を忠実に実行し、奇跡の復活を遂げました。以来コンビを組み、「ハッピーマウスKAZU&HIRO」として全国各地を飛び回り、多くの人に「勇気と元気、笑顔と希望」をプレゼントしています。その二人が11月26日、活動拠点の千葉県東金市で念願の結成20周年記念イベントを開催しました。
コロナ禍で塞ぎがちな気分を“笑い”と“癒し”で吹き飛ばす、“KAZU&HIRO”20周年イベントをレポートします!
<協力:経営支援NPOクラブ/“KAZU&HIRO”過去の記事:「笑顔で向き合う高齢社会」(①2018.12.3/②2018.12.21)
◆光輝高齢者と後期高齢者、どう違う?
齋藤:みなさん、お久しぶりです! “ハッピーマウス KAZU&HIRO”のKAZUです!
古川:HIROです!
齋藤:おかげさまで、“KAZU&HIRO”は今年、結成20周年を迎えることができました! といっても、もう大晦日ですけどね(笑)。
20年間頑張ってこられたのも、僕たちを応援し、力強く支えてくださった全国各地のみなさんのおかげです。心から御礼申し上げます。
古川:本当に感謝でいっぱいです。ありがとうございます!
齋藤:おかげさまで先月末、記念イベントを無事に開催することができました。でも、本当は4月に予定していたんですね。新型コロナウイルスの第一波で、延期せざるを得ませんでした。
そして、今回も第三波がやってきて開催が危惧されたんですが、これ以上延びたら古川さんも僕も危ないんじゃないかと(笑)。ね、古川さん。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でコックリ)。
齋藤:今回逃したら難しいと思ったので、「もう、行っちゃえ!」ってことで、万全なコロナ対策を講じたうえで決行しました。
やっぱり、キャンセルの方が多かったけど、想定以上にお客さんが来てくださって、また、“昔若かった”素敵な仲間たちもゲストで駆けつけてくれて、とても素敵なステージになりました。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でニッコリ)。
齋藤:では、僕たちの20周年イベントの様子をご覧ください!
去る11月26日(木)、千葉県東金市の東金文化会館大ホールで“KAZU&HIRO”の結成20周年イベントが開催されました。新型コロナウイルスの第三波の感染拡大が心配される中、当日は250人を超えるファンが来場。日頃から交流を深め、ともに「光輝高齢者」を目指す仲間たちもゲストで参加し、傘踊り、スコップ三味線、銭太鼓、日本舞踏、マジックショーなど、バラエティーに富む演目でステージを盛り上げました。
イベントのチラシとプログラムの内容は下の通りです。
イベントのチラシとプログラムの内容は下の通りです。

なお、今回のイベント開催にあたり、入念で厳重なコロナ感染予防対策が講じられたことは言うまでもありません。来場者にマスクの着用や非接触による検温、手指の消毒をお願いしたのはもちろん、受付ではアクリル板を立てて対応し、ホールの出入り口には消毒液を設置、座席は前後左右を空席にしました。
このような厳格な感染予防対策のもと、20周年イベントがいよいよスタート! まず、オープニングを飾ったのは、県内の夷隅郡から駆けつけた「鼓蝶会」による傘踊りとスコップ三味線です。優雅に舞う色鮮やかな傘と、リズミカルに鳴り響くスコップの音がステージを華やかに盛り上げる中、今回の主役の一人、KAZUがさっそく腹話術の人形と登場。得意の腹話術による歌声で共演しました。
続いて、KAZUがさまざまな腹話術の人形を操りながら歌う「腹話術メドレー」を披露。個性豊かな人形たちのキャラを使い分けた歌声やギャクが、ホールいっぱいに笑い声を響かせました。
そして、いよいよHIROが登場する「光輝高齢者への道~歌・踊り・漫談」(歌:KAZU&踊り:HIRO)へ。それではショーの様子をどうぞ!
(HIROの登場前に、KAZUが「光輝高齢者」についてレクチャー!)
KAZU:みなさん、「後期高齢者」といっても、2種類あるのを御存じですか? もう一つを「光輝高齢者」と言います。どう違うのか? それはこの通り(下の写真のボード参照)。
「光輝高齢者」は「恋におぼれる」。一方、「後期高齢者」は「風呂でおぼれる」という方です。いらっしゃいませんか、おぼれたことのある人?
<会場笑い>
<会場笑い>
で、こちら(光輝)は「恋人とニューヨークへ行く」。こちら(後期)は「介護士と入浴へ行く」。これまで「健康」のために歩いていたのが、最近は「探し物」で歩き回ることが多くなってきた。心当たりのある人もいらっしゃるのでは?
<会場笑い>
<会場笑い>
「道路を爆走」していたのが、最近は「逆走」が始まってきた。旅先で「景色」を探していたはずが、最近は「トイレ」を探すようになってきた。「定期券で通勤」していたはずが、最近は「診察券で通院」する方が多くなってきた。
<会場笑い>
<会場笑い>
まだまだあります。「宝くじ売り場」に並んでいたのが、「墓地の売り出し」に並ぶようになってきた。「会いたかった、会いたかった」って出かけていたのが、「ああ痛かった、ああ痛かった」になってきた。「明日に希望」を持っていたのが、「腹に脂肪」を持ってきた。うなずいている人、いっぱいいますね。
<会場笑い>
<会場笑い>
そして、こちら(光輝)は「ありがとう」って言うんだけど、こちら(後期)は「すみません」「申し訳ないね」が多い。若い人はやっぱり、「ありがとう」が多いです。
また、こちら(光輝)は「今度ね」と言うことが、やっぱり多いです。「今度、ここに行くんだよ」「今度、こういう歌を覚えるんだ」……「今度」の話がある人は細胞も免疫力もどんどん元気になって、コロナなんかに負けません!
でも、こちら(後期)はね、ニュースやワイドショーなんかみて、「この間、また3人捕まったね」「この間、またコロナ感染者が出たよ」なんて話をする。「この間」の話ばかりする人が、元気になれるはずないんだから、世の中は。「今度」の話をしている人しか、元気って生まれないんですよ。だから言葉が自分の細胞、カラダを引っ張るんですね。
そして、「朝からバランスよく栄養」を摂っていたのが、最近は「朝からバランスよく薬」を飲み始めて、食事は昨日の残りで済ますようになる。これでカラダを治そうなんて大間違いだよね。カラダも髪の毛も爪も全部、口から入れたものでリフォームできるんです。
そして、これまで「マイナンバー」を言っていたのが、最近は「ナンマイダー」になってきた。で、最後はね、「友達」が迎えに来ていたのが、もう「あの世」が迎えに来るようになってきた――。
<会場笑い>
<会場笑い>
ということで、光輝高齢者は目指した人にしかなれません。目指した人だけです。「私はこう頑張るんだ!」「絶対こうなるんだ!」「もう、死ぬときはポックリいくんだ!」と思っている人にしかなれない。
一方、後期高齢者はただぼーっと生きている人です。「今日天気だから、草取りしようかな」とか、「寒いから」「暑いから」に左右されて、漠然と生きている人は、どんどんこっち(後期)側に近づいちゃいます。
まあ、そういうことでね、今日は光り輝く高齢者代表のHIROちゃんを紹介したいと思います! いよいよみなさん、お待ちかねです。“寝たきり”で、死のうと思っていた72歳のときに僕と出会って、今ではすっかり“起きたきり”。もう、死ぬ暇がない忙しさです。そのくらい元気なHIROちゃんを、これからぜひ見ていただきたいと思います。HIROちゃん、どうぞ!
(KAZUが歌うHIROのオリジナルテーマソング『ジジババロック』のリズムに乗って、HIROが軽快に踊りながら登場)
(KAZUが歌うHIROのオリジナルテーマソング『ジジババロック』のリズムに乗って、HIROが軽快に踊りながら登場)
◆M-1に匹敵!? HIROちゃん事件簿
KAZU:とても92歳(イベント当時)とは思えない、HIROちゃんの軽快な踊りをご覧いただきました。
どうですか、HIROちゃん。素晴らしいですよね。髪の毛、全部自分の毛です。老眼もありません。そして、スマホ、LINE、フェイスブックも、全部使いこなせるようになりました。こんなに元気になったのも、本当に多くの方々と出会って、いっぱい笑ってきたからです。
HIROちゃん、今月の29日で93歳になるんですよ。
<会場大きな拍手!>
HIROちゃん、今月の29日で93歳になるんですよ。
<会場大きな拍手!>
HIROちゃん、簡単に自己紹介しようか。
HIRO:みなさん、こんにちは。今日はありがとうございます。まだまだ92歳! 100歳まで8年あるので、これからも頑張っていきます!
<会場拍手!>
<会場拍手!>
……えー、子どもが4人、孫が12人、曾孫が18人いますが、その中で私が一番元気だと思います。
<会場笑い、拍手!>
<会場笑い、拍手!>
20年前、寝たきりの状態になって、死のう、死のうと思っていとき、親せきのお嫁さんに「いい人がいるから」と健康セミナーに誘われて、お会いしたのが齋藤(KAZU)さんでした。
初めて会ったのにわたし、「先生、死にたいんですけど」って話してしまったんです。そうしたら齋藤さんが、「そんなにいらない命なら、ぼくに1年間だけ命を預けて、ダメだったら死んでもいいよ」って言われちゃって。
<会場大爆笑!>
<会場大爆笑!>
ということで、命をお預けして、ちょうど1年で起き上がって、自転車に乗れるようになりました。それから20年間、風邪一つひいたことがありません。本当に感謝でいっぱいです。
<会場拍手!>
<会場拍手!>
KAZU:本当に素晴らしいでしょ。20年間、風邪一つひいたことがなく、寝込んだこともない。そして全国を飛び回って……北海道は何回行きましたっけ?
HIRO:5回!
KAZU:沖縄は?
HIRO:5回!
KAZU:もっと笑顔で言おうよ。笑顔が一番元気になるんだから。
<会場大爆笑!>
<会場大爆笑!>
HIRO:………………(※HIRO、テヘペロ 注:お茶目に舌をぺろっ)。
KAZU:ということで、北海道も沖縄も5回くらい呼んでもらったんですね。そんなHIROちゃんの元気な秘訣は、なんと言っても「きょういく」と「きょうよう」があること。つまり、「今日行く」と「今日用」があるということです。
<会場笑い、拍手!>
<会場笑い、拍手!>
もう、これが一番大事だと思うんですね、「今日行くところ」と「今日用事がある」こと。でも、これが今、コロナで奪われつつあるんですよね……。ほんと、早く収束してほしいものです。
さて、こうしてHIROちゃんと20年やってきた間に、やはり、さまざまな事件がありました。たとえばHIROちゃんが73歳のとき、朝起きてトイレに行ったら、血が出ていたことがあったんです。それで急いで病院に行った事件があったけど、HIROちゃん、みなさんに教えてあげて。
HIRO:姉が子宮ガンで亡くなったんで、ガンだと思って夢中で病院に行きました。で、先生が診察してくれて、手を洗っていたんですけど、何も言わないんですね。「先生、どうしたんでしょうか?」って聞いても、笑顔のまま何も言わないんです。それでまた、「先生、どうしたんですか?」って聞いたら、「月のものだよ」って。
<会場大爆笑!>
<会場大爆笑!>
KAZU:HIROちゃん、生理になっちゃったんです、73歳で。僕もあせって、みんなにメールを送りました。『古川さんがすごいことになったから、集まってくれ!』と。それで発表したら、もう、みんな大爆笑(笑)。「じゃあ、赤飯だ!」ということで、そのときに赤飯を炊いて以来、ずっと元気なんです。
<会場大爆笑!>
<会場大爆笑!>
KAZU:まだ、いろいろ面白い事件がありましたよね。
HIRO:………………(※HIRO、よそ見)。
KAZU:HIROちゃん、大丈夫?
ある朝、HIROちゃんがゴミを捨てに行って、そこにおじいちゃんが生ゴミを捨てに来たんだけど、あるひと声で逃げちゃった事件があります。そのおじいちゃんがね、カンとビンを置く場所に生ゴミを置こうとしたんですよ。それでHIROちゃんが注意したんだけど、なんて言ったんだっけ?
HIRO:「ダメよ、おじいちゃん。そこはビン・カンなの」。
<会場大爆笑!>
<会場大爆笑!>
KAZU:「カンとビン」って言えばいいのに(笑)。「そこはビン・カン(敏感)なの」なんて言うから、おじいちゃん驚いて逃げちゃったんですよ。
HIRO:………………(※HIRO、テヘペロ)。
<会場大爆笑!>
<会場大爆笑!>
KAZU:ほかにも、こんな事件がありましたよね……。
<HIROちゃん事件簿>
事件1 ある日、美容室に行って…
店員:髪はどうされますか?
HIRO:短くしてください。
店員:耳はどうされますか?
HIRO:耳は切らないでください。
店員:!?
事件2 友達のおばあちゃんに電話したら、孫が出て…
HIRO:おばあちゃん、いる?
友達の孫:いらない。
HIRO:!?
事件3 料理教室で作った「カルボナーラ」を参加者に配っていて…
参加者:このパスタ、なんていうの?
HIRO:「ボラギノール」。
参加者:!?
事件4 パーキングの某ハンバーガーショップでトイレを借りようとして…
HIRO:すみません、トイレをかしてください。
店員:大ですか? 小ですか? それともお持ち帰りで?
(注:店員さん、忙しくてHIROの言葉を聞き取れなかった)
HIRO:小でお願いします。
店員:はい!……(トイレに向かうHIROをみて)えっ!?
事件5 ケーキ屋さんでウィンドウをみながら注文していて…
HIRO:これと、これと、これをください。
店員:すみません、名前でお願いします。
HIRO:九十九里の古川ひろこです。
店員:!?
KAZU:このように、20年もやってきましたから、もう本当にいっぱい、いろいろな事件がありました。M-1グランプリに出られるぐらいじゃないかな。
<会場笑い>
<会場笑い>
では、ここで歌を一曲。戦中から戦後、昭和の東京五輪などと、力強く生きてきたHIROちゃんが人生の想いを語る『おばあちゃんの独り言』をお聞きください。
(KAZUが腹話術で歌い、HIROが戦中・戦後、昭和の五輪などの思い出を間奏で語る『おばあちゃんの独り言』を披露)
◆HIRO、独り暮らしを始める

今回のイベントでは、チケット代(1995円)のお釣りとして来場者全員に5円玉が配られました。実はこの5円、“御縁”をかけたもの。事前にKAZUとHIROが、縁結びや子授けなどのご利益で名高い関東屈指のパワースポット、玉前神社(たまさきじんじゃ:千葉県長生郡一宮町)に参拝し、もらってきた5円玉です。
『本日は有難うございます。これからも御縁が続きますように』
KAZUとHIROの願いが込められた5円玉は来場者に大ウケし、大好評でした。
KAZUとHIROの願いが込められた5円玉は来場者に大ウケし、大好評でした。
このように人との出会いや縁を大切にする二人だからこそ、過去にゲスト同士として共演し、意気投合した「光輝高齢者」の仲間たちがコロナ禍を顧みず、力になろうとコンビの節目のイベントに駆けつけました。
さて、ゲストの仲間たちが素敵なステージを繰り広げる中、幕間でKAZUとHIROによる「にっこりぽっくり健康講座」が行われました。その様子をちょっと覗いてみましょう。
(HIRO、衣装替えして登場。KAZUと二人でセミナー用のボードを掲げている)
KAZU:これからHIROちゃんがなんでこんなに元気になったのか、その秘訣がわかる「にっこりぽっくり爆笑健康講座」を開かせていただきます。
さっそくいきましょう。はいHIROちゃん、左上から順番に読んでいってください。
さっそくいきましょう。はいHIROちゃん、左上から順番に読んでいってください。
HIRO:(ボードみながら)『嫌な出来事を見ない、聞かない、しゃべらない』!
KAZU:HIROちゃんには、朝からニュースやワイドショーをみないようにと言ってきました。もう、朝っぱらから人が死んだ、殺したとかね、そういうのを目から入れて、耳から聞いて、だれかにしゃべっていたら、絶対元気になんかならないんだから。
それよりも、「今日、こんないい話があったよ」とか、心が温かくなる番組をみて、そこで知ったことをみんなに教えようよ、という方針でやってきました。はい、次ぎ。
HIRO:『口から良質なものをバランスよく摂りいれる』!
KAZU:クスリはいいものを飲んでいるのに、食事は「残りものでいいさ」って人がいます。HIROちゃんは朝からビタミンA・B・C・D・E、カルシウムなど、バランスよく摂っています。
HIRO:『口から吐く言葉を明るく元気にさわやかに』!
KAZU:92歳になっても、こんなにいい声が出るHIROちゃん。なかなかいないですよ、本当に。これは、口からいい言葉をどんどん出しているからです。
HIRO:『語尾を上げて笑って拍手』!
KAZU:年とると、言葉尻が下がってくる人が多いですよね。「もしもしぃ~↘」「こんにちはぁ~↘」「あ~ど~も〜↘」とか。
<会場笑い>
<会場笑い>
これだと後期高齢者に一直線です。今日から語尾を上げてください。「もしもしー!↗」「おはよー!↗」「こんにちはー!↗」。
言葉尻に細胞がついていきます。だから、言葉尻が弱っていると、カラダも弱ってきちゃうんで、言葉尻を上げる。そうすることで、オレオレ詐欺にも引っかかったりしません。「もしもしー!↗」って元気に電話に出てみてください。犯人はビビって、絶対怯むんだから。
HIRO:『語尾のタイ・タラからマスに変え10回』!
KAZU:「(病気を)治しタイよね」「治っタラいいよね」じゃ、絶対に治らない。HIROちゃんは全部「マス」に変えています。「私、絶対治しマス」「絶対できるようになりマス」。「マス」を付けるから、応援したくなるんです。「タイ」「タラ」の人は、やっぱり応援できないですよね。
HIRO:『すみませんをありがとうに変え、笑顔を増やす』!
KAZU:何かしてもらう度に「すみません」「申し訳ないね」と言っていた言葉を、全部「ありがとう」に変えてみてください。毎日笑顔になります。「ありがとー!」って言ったら笑顔になる。「ああ、すみませんね」って言うと申し訳ない顔に……。
ね、だから、元気な人はやっぱり「ありがとう」が多いです。「ありがとう」を増やしてみてください。HIROちゃんは一日に、「ありがとう」を何回言うかわからないです。
HIRO:『もうをまだまだ、ボチボチを絶好調に』!
KAZU:年齢を聞かれたら、「もう〇歳」と答えちゃう人、多いでしょ? 「もう」を入れないでください。HIROちゃん、お歳、いくつですか?
HIRO:まだまだ92歳です!
<会場大きな拍手!>
<会場大きな拍手!>
KAZU:この感じです! あと、「調子どうですか?」と聞かて、「ボチボチ」と言っちゃう人もいるよね。そんな答え方していたら、「ボチ(墓地)」に行っちゃうかもしれませんよ。
<会場大爆笑!>
<会場大爆笑!>
「ボチボチ」はやめて、「絶好調!」と言いましょう。
KAZU:はいHIROちゃん、次は?
HIRO:『奪われず、適度な筋トレをする』!
KAZU:「奪わない介護」「与えて、認めて、褒める介護」です。「古川さん、悪いけどこれやってくれる?」「これ持っていって」「ああ、これ掃除しておいて」……どんどん古川さんを使います。
<会場笑い>
<会場笑い>
自分に役目があるから元気なのに、家族は「あ、おばあちゃん、やらなくていいよ」「座っていてください」「それ、持ってあげます」と言って、全部奪っちゃう。奪われて、奪われて、最後やることがないから、年をとっちゃう。そうすると縁側に行って、何もしないで1 日中ぼーっと過ごすことになる。縁側に行くと、年をとるから気をつけてください。あそこはね、「廊下(老化)」っていう場所だから。
<会場大爆笑!>
<会場大爆笑!>
それで廊下にいると、父ちゃんに呼ばれるんです。「おーい、母ちゃん、ちょっと来てくれ」。そして、母ちゃんが「はーい、今行きます」。(父ちゃん)「おーい、母ちゃん」、(母ちゃん)「はーい」。二人で「おい」と「はい」を繰り返して、もう「おいはい(お位牌)」にしか聞こえない。
<会場大爆笑!拍手!>
<会場大爆笑!拍手!>
これに「調子どうですか?」って聞かれて、「ボチボチ(墓地墓地)」なんて答えたら、「老化」「お位牌」「墓地墓地」と出てきて、縁起でもない。みなさん、気をつけましょう。
<会場大爆笑!>
<会場大爆笑!>
はい次ぎ!
HIRO:……(HIRO、よそ見)。
KAZU:……HIROちゃん、大丈夫?
HIRO:………………(※HIRO、ハッと気づいてテヘペロ)。
KAZU:残り、僕がやっちゃうね♡
<会場笑い>
<会場笑い>
『こないだの話より、今度の話をする』……「今度ね」「今度ね」って、「今度ね」があるから、カラダは元気になっていくんですね。
そして、『環境を変え、若い人達とも付き合う』……年をとらないように、若い人についていく勇気と努力を持ちましょう。
『惚けずに惚れて、名前を呼び合う』……「惚ける」と「惚れる」という漢字は一緒です。だから「惚ける」か、「惚れる」かのいずれかしかありません。「惚ける」のか、「惚れる」のか、二つに一つ選んでください。
『お役に立ちタイ/認められタイ/褒められタイ』……カラダの中にはタイ(鯛)が4匹います。「お役に立ちタイ」「認められタイ」「褒められタイ」というタイです。そして、もう一つ。
HIRO:「愛されたい」。
<会場笑い、拍手!>
<会場笑い、拍手!>
KAZU:「愛されたい」というタイもいるんですね。
続けます。『おしゃれ心/遊び心/ユーモア心』……HIROちゃん、92歳になってもオシャレですよね。そして「遊び心」、「ユーモア心」。人が笑顔になれる話をいっぱい持っていると、自分も元気になれます。
『後期から光輝高齢者へ』『年中無休から年中夢求へ』……光り輝く高齢者になれば、年中夢を求めるという意欲が自ずと湧いてきます。
最後、『体に感謝して、今日行く、今日用』……みなさん、コロナ禍で難しいけど、「今日行く」と「今日用」を心がけましょう。
はい、ということで“健康になる秘訣”の数々を挙げてきましたが、ここでHIROちゃんから報告があるそうです。なんですか?
HIRO:えー、わたし、これまで大網にいたんですけど、一昨日から東金で独り暮らしを始めました。
<会場「おおー!」の歓声、拍手!>
<会場「おおー!」の歓声、拍手!>
KAZU:これまで息子さん夫婦とお孫さんの4人で暮らしていたんですが、まだまだ元気に動けるので、家族に気をつかわせたくないって飛び出したんです。今月29日に93歳になるんですが、ほんと、すごいですよね。
<会場大きな拍手!>
<会場大きな拍手!>
HIRO:100歳まで7年ありますので、これからもまだまだ頑張っていきます! よろしくお願いします!
◆これからも年中夢求で生涯現役、生涯元気!
コロナ禍でのイベント開催は、東金文化会館からも感染リスク軽減のために、厳格なタイムスケジュールの管理と公演後の迅速な撤収を求められるなど、通常と比べものにならないほどのプレッシャーがかかりました。
でも、当日はスケジュールが滞ることなく順調に進行し、スタッフも演者も最後まで溌剌と動き回ることができました。その活力源となったのが、KAZUとHIRO、それにスタッフ3人が用意した40食分の手作り弁当です。
「朝5時起きして、みんなで真心を込めて作りました」とKAZU。真心いっぱいの手作り弁当は舞台袖や楽屋の雰囲気を盛り上げ、みんなの緊張をほぐしました。大好評となったKAZU&HIROの手作り弁当、今後、二人のイベントに欠かせない名物になりそうですね。
さて、20周年記念イベントもいよいよ佳境に入り、KAZU&HIROの出番も「福話術・爆笑マジック笑~」を残すのみとなりました。イベントを締め括る二人の熱演をご覧いただきましょう!
KAZU:あっという間に時間が過ぎてしまいました。それでは、HIROちゃんとの「福話術・爆笑マジック笑~」を見ていただきましょう。HIROちゃん、どうぞ!
(HIRO、再び衣装替えして元気に登場!)
KAZU:はい、それではHIROちゃんが、なぜこんなに元気になったのか。その理由の一つは過去の話をやめたからです。そして、「今度」の話をするようになって、どんどん元気になっていきました。
ほかにも、人が元気になるとっておきの言葉があるんですけど、ご存じですか? それは「SOS」、「S」がつく言葉です。
「すごいね」「素晴らしい」「素敵!」「最高!」……これらみんな、「S」がつく言葉じゃないですか。だから、誰かが何かをするたびに、「これはすごい!」「わー、素晴らしい!」「最高じゃない!」などの言葉をいっぱいあげてください。このように声を掛けられて、元気にならない人はいません。
HIROちゃんにも、ちょっと手が上がったときに、「すごいね、昨日より5センチ上がったね! 素晴らしい!」と言ったら、次の日に10センチ上がっていました。
<会場拍手!>
<会場拍手!>
ね、だから「すごいね」「素晴らしい」「素敵!」「最高!」……こうした言葉が口から出るようになったら、本当に人のカラダを変えてあげることができると思います。
そして、HIROちゃんのように大変身し、ここまで大きく人生が変わった人は、魔法も使えるようになります。ということで、みなさん、このスカーフの絵(KAZU、HIROが掲げるスカーフを指さし)、何にみえますか?
<会場「うさぎー!」>
<会場「うさぎー!」>
今日はね、このウサギが変わるんです。「絶対、ぼくは空飛んでみせる」って。マジックで空飛ぶといったら何が出てくるか? HIROちゃんのマジックをご覧ください。タララ、ララ、ラ~♪(KAZU「オリーブの首飾り」を口ずさむ)
HIRO:………………(※HIRO、スカーフをたたみ、パッと開く)。
KAZU:ほら、ウサギだったのがこのようにアヒルになりました。
HIRO:………………(※HIRO、「ドヤ」顔)。
<会場「おおー!」、大きな拍手>
<会場「おおー!」、大きな拍手>
KAZU:でもね、実は……(マジックが成功して「ドヤ」顔のHIROの横で、スカーフを回して種明かし。再びウサギに)
<会場大爆笑!>
<会場大爆笑!>
KAZU:ね、うさぎだって見方や考え方を変えれば、ガラリと変わる。人も誰と出会うか、誰と付き合うかによって人生は変わります。
世の中、“縁”ですよね。いい学校を出ることも大事。いい資格をとることも大事。でも、誰と出会うかで大きく変われるんですね、人って。どんな素晴らしい学校を出たって、出会いがない、しゃべれない人がいっぱいいます。みなさんには誰かとの出会いを、これからも大切にしていってもらいたいなと思います。
<会場大きな拍手>
<会場大きな拍手>
HIRO:………………(※HIRO、KAZUの横で水を飲んでいる)。
KAZU:HIROちゃん、水飲んでる場合じゃないですよ。
<会場笑い>
<会場笑い>
今回の20周年イベントでは、テーマに『勇気と元気・笑顔と希望をお土産に』を掲げています。だから、今日お越しいただいたみなさんには、何かをみつけて帰ってほしい。
今コロナで大変だけど、こんな閉塞した世の中でも、絶対何かをみつけてやろうと意欲を持ったとき、きっと何かがみつかるはずです。ここに取り出した空の紙袋の中だって、何かあるぞと探すと、あるものが必ず出てくるんです……ほら、「年中夢求」です。
<会場「おおー!」、拍手>
<会場「おおー!」、拍手>
KAZU:年中夢を求めて生きていれば、人間はまだ、ほかにも何か探し出すことができる。ということで、はい、「生涯現役」が出てきた!
そして、生涯現役で何かをやろうとしていれば、また何かが出てくるんじゃないか、って思った人? その通りです! 「生涯元気」が出てきました!
<会場「おおー!」、「あらー」の声も、拍手>
<会場「おおー!」、「あらー」の声も、拍手>
KAZU:「あらー」じゃないの(笑)。「あらー」が出てきたら、後期高齢者になっちゃいますよ。
<会場笑い>
このようなとき、「へえー」とか「わー」っていう人は、だいたい心が若返ってきます。いいですか、心がカラダを引っ張るんです。言葉が大事ですよ。いろんな栄養も大事だけど、もちろん食事も大事だけど、出るのも口、食べるのも口ですから、インプットもアウトプットも両方を変えてほしいと思います。
HIRO:………………(※HIRO、KAZUの横でウンウン)。
KAZU:先ほどの健康講座で話しましたが、「タイ」とか「タラ」を「マス」に変えることも、今日からぜひやってみてください。HIROちゃんも毎日「絶対元気になりマス」と言い続けて、こんなに元気になりました。
HIRO:………………(※HIRO、KAZUの横でウンウン)。
KAZU:今ではHIROちゃんが「マス」を付けて言ったら、なんでも叶うようになりました。たとえばこのしわくちゃなスカーフも、HIROちゃんが「素敵になりマス」を10回言うと、素敵なあるものに変わります。はい、HIROちゃん!
KAZU:あれ、素敵にならない!?
<会場笑い>
<会場笑い>
どうして、素敵にならないのか。それは今、9回でやめたから。あと1回、言うと素敵になります。なぜなら、口へんに十って書くと?
<会場「叶う!」>
そう、「叶う」という字ですよね。だから、病気になったときなんか、口で10回、10人以上の人に「私、絶対治しマス」って「マス」を付けて言ってください。そうしたら、誰かがきっと応援してくれます。
あと1回で本当に素敵になります。みなさんもご一緒に、せーの!
HIRO&会場:<会場「素敵になりマス」!>
(ぼろぼろのスカーフがステッキに変身!)
<会場笑い、拍手>
「タイ」「タラ」を「マス」に変えるのは、お金のかからない、「口を変えるだけ」の健康法ですので、ぜひ、実践してみてくださいね。
HIRO:………………(※HIRO、KAZUの横でウンウン)。
◎KAXU&HIRO「福話術・爆笑マジック笑~」迷シーン
齋藤:僕たちの20周年記念イベント、いかがでした? 読み物として再現したので、編集&カットしているところも多くありますが、雰囲気は十分伝わったかな?と思っています。ね、古川さん。
古川:………………(※古川さん、笑顔でコックリ)。
齋藤:今回はコロナ禍での開催で、いつもとだいぶん違う勝手に戸惑い、かなり神経を使いました。そうした中でも、タイムスケジュール通りに進められたのは大成功だったと思っています。
古川:………………(※古川さん、笑顔でニッコリ)。
齋藤:ゲストで来てくださったみなさんは、予てから「コロナで大変だけど、(20周年イベントを)やるなら絶対、私たちも駆けつけるから!」と、力強く応援し続けてくれました。本当に、とても感謝しております。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でウン、ウン)。
齋藤:ゲストのみなさんからは、「これからも“生涯現役”、“生涯元気”なHIROちゃんの姿とともに、勇気と元気、笑顔と希望を与えまくってほしい」、「お弁当美味しかった~」、「毎年やってほしいー! 目標があると長生きできるから」といった感想をいただいています。
これからも、古川さんのように頑張る「光輝高齢者」の仲間として、みなさんと共演し、みなさんの溌剌とした姿を多くの人にみてもらえる機会をつくっていきたいと考えています。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でウン、ウン)。
齋藤:次は30周年での開催になるのかな……そのとき、古川さんは102歳になっています。102歳で何時間立っていられるか?! ぜひ、観に来ていただきたいですね(笑)。
まあ、10年後と言わず、来年も何か企画させていただきたいと思っていますので、みなさんもどうぞ、コロナに負けず、そして旦那や母ちゃんに負けず?! 世の中に負けず、元気に新年を迎えましょう!
HIROちゃん、最後にみなさんにあいさつを。
古川:みなさん、有難うございました。これからも、ますます元気にみなさんを励まして、自分も励んでいきますのでよろしくお願いします。
齋藤:では、みなさん、よい年を!
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今回のイベント開催にあたり、新聞の折り込みチラシを4000枚用意したという齋藤さん。ほかにも、1000枚ほどのポスティングを古川さんと一緒に行いました。当然、コロナ禍で来場者は少ないだろうことは想定済みでしたが、「古川さんのような高齢の方も、コロナに負けずに頑張っていることを、多くの人に知ってもらえるだけでもいい」という気持ちで敢行したそうです。
二人の熱意はスタッフや共演者の心も大きく動かし、コロナ禍をものともしない“光輝高齢者パワー”が満ち溢れる素敵なステージになりました。きっと来場したすべての人たちに、「勇気と元気、笑顔と希望」が届いたことでしょう。
今年は二人にとってもう一つ、大きな出来事がありました。長年の夢だったイベントハウス「笑大夢」(しょうたいむ=ショータイム)が10月に地元・東金市でオープンしたのです。スタッフは齋藤さん、古川さんのほか、3人を加えた計5人。『笑顔で生き方改革・働き方改革』を趣旨に掲げ、高齢者向けのスマホ教室や健康料理教室、若者向け・演者向け話し方教室などを開いているそうです。
ちなみに、古川さんが独り暮らしを始めた新居から「笑大夢」までの距離は1キロ(齋藤さんの家までは4キロ)とか。たまに古川さんは30分以上かけて、事務所まで歩いて来るそうです。
現在はコロナの感染拡大を鑑み、集客を伴うイベント開催は控えていますが、すでに来年以降の活動を見据え、SNSなどで仲間づくりに力を注いでいるという齋藤さん。「腹話術やマジックの流しで、全国各地を旅しながら出会いをつくっていくのが夢。早くコロナが収束してほしいですね」と話します。
今はともに「光輝高齢者」を目指す同志を増やし、将来の夢を膨らませる充電期間。さらなる飛躍を目指し、力強く歩を進めるKAZU&HIROの活躍に今後も注目です!
(「“笑顔”で向き合う高齢化社会③」終わり)
<友拡動幸会 夢職人>
齋藤和文(ハッピーマウスKAZU)
1960年東金市菱沼生まれ・育ち、現在も在住の芸人。歌う福話術&爆笑マジック笑~で浅草劇場の東洋館に出演中。NHKや千葉テレビ等にも出演歴あり。ほかに健康アドバイザー、健康料理研究家、話し方講師、スマホアドバイザーなど、さまざまな顔を持つ。目標は「いっこく堂+マギー司郎+綾小路きみまろ+グッチ裕三÷4」の芸人。
古川ひろこ(ハッピーマウスHIRO)
1927年九十九里片貝生まれ・育ち。11月29日が誕生日。かつて寝たきりだったが、齋藤さんの「元気でいられるアドバイス」を忠実に実行して奇跡の復活。以降、齋藤さんとコンビを組み、北は北海道から南は九州・沖縄まで飛び回っている。それに伴い、常に携帯していた診察券が名刺にかわり、レントゲン撮影がファンとの記念撮影にかわり、スマホ、LINE、フェイスブックを使いこなすスーパーシニアに大変身。最近、大網白里市から東金市に引っ越し、独り暮らしを始める。孫12人、曾孫18人の光輝高齢者。
<KAZU&HIRO事務所 イベントハウス笑大夢>
所在地:千葉県東金市北之幸谷58-1(東金警察署隣のセブン-イレブン近く)
連絡:090-6478-5165(齋藤スマホ)
E-mail:tomokakuugokoukai@io.ocn.ne.jp
内容:(教室)マジック教室、腹話術教室、料理教室、スマホ教室、話し方教室、
歌のレッスン、占い心理学教室等
歌のレッスン、占い心理学教室等
(イベント)福話術&マジックショー、にっこり健康ポックリ講座、
浅草お笑い見学ツアー、熟年交流会等。
浅草お笑い見学ツアー、熟年交流会等。
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