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“ニュー・エルダー”って、どんな人たち? ~世代像から探る ②「バブル世代」「氷河期世代」

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 若いころ、日本の若者文化を生み出してきた世代が次々と中高齢層に仲間入りし、従来のシニア像が劇的に変わりつつあります。本サイトでは、そうした新高齢世代を“ニュー・エルダー”と呼んで注目しています。
今回も“ニュー・エルダー”と目される世代の特性や時代背景を手がかりに、その姿を浮かび上がらせていきます。なお、本サイトが“ニュー・エルダー”として括る年齢層は40~70代前半で、世代の区分は次の通り。
 
各世代区分け
 
区分の方法や呼称については諸説ありますが、新聞各紙、公的・民間研究機関、Wikipedia等のネット情報を参考にし、本サイトの判断で整理しました。予めご了承ください。
それでは、今回は「バブル世代」「氷河期世代」の姿をみていきます。
※以下、各世代の解説も新聞・ネット・研究機関等の情報を参考にしています。
 
 
◆コミュニケーション能力が高く、派手で自信家な「バブル世代」
 
③バブル世代(196569年生まれ、2018年時点:5349歳)

バブル世代
 
日本がバブル景気を謳歌していた時期に就職した世代。公害が深刻化した高度経済成長期の後半に生まれ、幼少のころはリカちゃん人形、小学生時代にはスーパーカーブームが起き、アイドル(松田聖子、中森明菜、たのきんトリオ等)の人気も絶頂に達しました。中学や高校のころは“ツッパリ文化”が全盛期を迎え、日本各地の学校で校内暴力が頻発、社会的問題となりました。
 
就職期は前述の通りバブル景気と重なり、各企業が大量採用を行ったことから空前の「超売り手市場」が形成され、大卒の実に5割以上が一部上場企業に入ったといわれています。
 
同世代の人たちは、入社後も多くが下積み経験をすることなく、事業拡大の機運から新規ビジネスの立ち上げなどを求められました。その結果、豊かな発想力を持つ人材が多く誕生する一方、中身がなく、派手さだけ目立つ若者も多かったとされています。
 
また、1986年施行の男女雇用機会均等法により、若い女性の活躍が目を引いたのもこの世代の特徴。「ジュリアナ東京」のディスコパーティー映像などは、当時の女性の元気を今に伝えます。
 
なお、大量採用で就職難を経験しなかった「バブル世代」ですが、企業内の世代人口は多く、現在、激しいポスト争いにさらされている状況です。
 
バブル狂乱
          ▲熱狂するコンサート会場のように日本中が沸いたバブル期。
 
 
◆堅実でキャリア形成に熱心な「氷河期世代」
 
④氷河期世代(197079年生まれ、同:4839歳)
  ・団塊ジュニア世代(197074年生まれ)
  ・ポスト団塊ジュニア世代(197579年生まれ)
氷河期世代
 
バブル景気が弾け、深刻な不況時に社会に出た世代。厳しい受験地獄をくぐり抜けたにも関わらず、学生時代に経済環境が後退局面に入り、企業が新卒採用を一斉に絞ったことから、非常に厳しい就職活動を強いられました。
この世代は俗に「失われた(ロスジェネ)世代」ともいわれ、就職難が長期に及んだため年齢幅が広く、「団塊ジュニア世代」のほか「ポスト団塊ジュニア世代」も含められます。
 
「団塊ジュニア世代」はいわゆる第二次ベビーブーマーで、人口構成も大きな塊を形成しています。
小学校時代は、前の世代(バブル世代)の校内暴力が深刻化した影響から、管理教育による締め付けが強まり、それを起因とする“いじめ”や“不登校”がみられるようになりました。
 
同世代の人たちは前述の通り、熾烈な受験戦争や就職難に遭遇したため、俗に「不遇な世代」ともいわれています。企業の倒産、リストラなどを目の当たりにしてきたことから、非常に現実的で、資格取得やダブルスクールなど、自身のキャリアアップに熱心なのも特徴の一つに挙げられるでしょう。
 
「ポスト団塊ジュニア世代」は、幼少期からテレビゲームに親しみ、高校・大学時代にはインターネットや携帯電話が急速に普及するなど、“ネット文化”の洗礼を受けた世代です。
就職氷河期も体験しましたが、女性は元気で「コギャル文化」などを形成し、19902000年前半の若者文化を担いました。
 
同世代の人たちは会社への忠誠心が薄く、企業と個人の距離感が大きく変わった転換点に位置すると、よくいわれています。また、企業内での女性の進出が一段と進み、共働き世代が一気に増えた世代でもあります。

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           ▲“ネット文化”の申し子たちがAI、IoT社会をリードする!?

 
◆各世代から浮かぶ“ニュー・エルダー”の人物像は?
 
以上2回にわたり、本サイトが“ニュー・エルダー”に括る各世代の特徴や時代背景をみてきました。実像に迫るべく、良い面も悪い面も記載しましたが、あくまでも一般的な認識に基づく平均値です。気に障る方がいらしたら、ご容赦ください。
 
さて、各世代を眺めての感想ですが、改めて「団塊世代」以降の人たちの趣味や嗜好、ライフスタイルの多様性を感じさせました。
やはり、若いころに右肩上がりの経済成長を経験し、多彩な趣味、豊富なスポーツ経験を持ったことが大きな影響を与えているのでしょう。今後も自己の価値やこだわりを尊重しつつ、「自分ならではの人生」を存分に楽しもうとする姿勢が浮かび上がります。
 
また、ほとんどの世代で消費意欲が旺盛な傾向がみられました。中高齢層になった今もハイブリットカーや高級デジタルカメラ、大型テレビ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などの消費を牽引し、「最先端の商品・サービスに興味を持つ」といったデータもあります。
一方、これら世代の人たちは消費に関し、失敗も含め多くの経験・知識を積んできたとされています。今後、シニア・マーケットが活況を呈しても、上辺だけの宣伝に踊らされない手堅い消費者になるのではないでしょうか。
 
このほか「団塊世代」以降の人たちに共通する特性として、①従来の高齢層と比べて健康状態が良く、介護予防への関心も高い②ボランティアなど社会参加・地域貢献意欲が旺盛③世代の垣根を超えた交流に積極的――などが追記されます。~③の補足説明は下の通り。
 
 
①…「団塊」以降の健康状態の良さは、肉食を好む食生活も要因の一つ。食が細りがちな高齢者は低栄養になりやすく、特にたんぱく質の不足は足腰の筋力低下を招き、転倒による「寝たきり」のリスクを高めます。高齢者ほど、良質なたんぱく質や十分なエネルギーが必要といえるでしょう。そのため、最近は高齢層に肉食を促す医師の呼びかけもよく聞かれるようになりました。
一方、介護予防への関心の高さは、自分たちの親を介護した経験や介護保険制度の浸透などが背景にあると専門家は指摘します。
 
②…社会参加・地域貢献意欲が旺盛な主な理由として、「定年退職しても、社会からは引退しない」という“生涯現役志向”の強さや、“生きがい探し”“精神的な満足”が挙げられるでしょう。
実際、各地で開催されるシニア向けセミナーで、リタイア後のキャリアを社会に生かすテーマには、定員を大幅に超過する参加者が集まるという話をよく聞きます。
昨今は「団塊世代」の人たちが中心となり、デイサービス施設や地域の高齢者が集うコミュニケーションカフェを運営する例も目立ってきました。こうした動きは、今後増加が見込まれる要介護者や孤独シニアの社会的サポート体制に激変をもたらすかもしれません。
 
③…最近、高齢世代の訪れるスポットが巣鴨から池袋や新宿、渋谷に変わってきているというテレビ報道がありました。出没時間帯も18時以降と遅く、居酒屋で若者と談笑し、スマホの自撮り方法を教えてもらったり、路上ライブに聴き入るなど、世代間交流を楽しむシニアの姿が散見されるようになったそうです。
そうした行動の根底にあるのは、「自分が満足できるもの」や「新しい価値」を常に追い求める強い欲求ではないでしょうか。
高齢世代と若者世代が交流し、お互いの良さを認め合い、協力しながら新しいライフスタイルを創出していくのも、決して夢物語ではないでしょう。

 
 
さて、いよいよ本特集の結論です! 追記した①~③の特性も鑑み、本サイトが描き出した“ニュー・エルダー”の人物像は以下の通りです。

 
1.人生を楽しもうと活動的で、自分なりの価値観やこだわりを持つ 「人並み」ではなく「人とは違う」生活を追求
 
2.ライフスタイルが多様性に富む 多彩な趣味・嗜好、豊富なスポーツ経験なども影響
 
3.健康状態が良く、介護予防への関心が高い → 肉食を好む食生活、自分を「シニア」と認めない気持ち、親の介護経験などに基づく
 
4.時代の最先端をいく商品・サービスへの消費意欲が旺盛 → ただし、多くの経験・知識を持つため上辺の宣伝に踊らされない
 
5.フリーペーパーやミニコミ誌、インターネットなど情報収集力が高い → パソコン、スマホ、タブレットをある程度扱える
 
6.ボランティアなど社会参加・地域貢献意欲が旺盛 → “生涯現役志向”“生きがい探し”“精神的な満足”を求める
 
7.世代の垣根を超えた交流に積極的 → 高齢世代と若者世代が協力しながら、新しいライフスタイルを創出する可能性有り
 
 
本サイトが描き出した“ニュー・エルダー”の特性、いかがでしょうか?
 「情報収集力の高さ」「社会参加・地域貢献意欲の旺盛さ」「世代間交流への積極的な姿勢」などは、今後の動向に対する関心を大いに高めますね。健康状態も従来のシニアと比べて良いことから、活発に行動し、新しい現象をさまざまに巻き起こすのではないでしょうか。

 
今回の記事は冒頭でお断りしている通り、新聞、ネット情報、各研究機関の調査データなどを参考にしたため、どうしてもありきたりな内容になってしまいました。従来から定義されている“アクティブシニア”の特性と“ニュー・エルダー”の特性に、明確な差異をつけることができなかったのが反省点です。
各世代の動向については、新高齢世代のライフスタイルを注目していくうえで、非常に重要なファクター(要素)であることはいうまでもありません。今後も引き続き注目して独自取材を重ね、新たな情報をお伝えしていこうと考えています。

 
次回は生涯スポーツの雄、グラウンド・ゴルフの誕生エピソードや用具・ルール解説など、楽しみ方や魅力を紹介します。
 
 

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