ヘルスケア~「熱中症」
- 2019/07/16
- 13:00
ムシムシ、じめじめと不快指数が高まるこの季節。新聞やニュースで「熱中症」対策の特集が目につくようになります。熱中症になるのは、なにも本格的な夏の間だけではありません。梅雨の合間の湿度・気温の高い日なども、身体が暑さに慣れていないだけに要注意です。今回は、油断すると命にもかかわる「熱中症」を取り上げます。
☘「日射病」から「熱中症」へ。実は屋内の方が危険??
「日射病」と聞いて、ノスタルジックな気分になるエルダー世代のみなさんも多いのではないでしょうか? 小学生のとき、朝礼や運動会でパタリ、パタリとしゃがみ込む生徒がよく見られたものです。でも、このように体調を崩すのは、必ずしも屋外の直射日光だけが原因ではありません。そのため、いつからか「熱中症」(日射病、熱射病も含む)という用語が使われるようになりました。実は屋内の方が危険という統計もあります。総務省消防庁の資料から熱中症の実状を探ってみましょう。
消防庁によれば、救急搬送される人の数は、猛暑と言われる年に激増し、月別では7月〜8月が最も多くなります。年齢別では高齢者が5割前後、発生場所では住居が4割を占めています。室内にいても熱が体内にこもり体温調節機能が利かなくなれば、熱中症を発症します。
1,000人を超える年もある死亡者数、その8割が高齢者という数字――。高齢者が熱中症を発症し重症化すれば、命の危険にさらされることになります。
☘まずは水分補給を習慣づけましょう!
高齢者に「熱中症」が多発する要因としては、脱水症状になりやすい点が挙げられます。高齢者は体内の水分比率※1が低いうえ、カラダに水分を蓄えにくくなっているからです。また、のどの渇きを感じにくい(汗もかかない)、自覚症状が小さい(室温や体温の変化に鈍感)、頻尿(トイレが近い)などの理由から水分補給も怠りがちです。熱中症を予防するためにも、まずは水分補給を習慣づけましょう。
なお、熱中症の予防法と主な症状、応急処置は下の通り。このような症状が見られたら、涼しい場所・日陰に移動し、衣服を緩めましょう。意識がない、呼びかけに対する返答がおかしい場合は、すぐに救急車を!
※1【体内の水分比率】
新生児で体重の80%、成人で60%、高齢者は50%。歳を取れば取るほど、カラダは干涸びていきます。
※1【体内の水分比率】
新生児で体重の80%、成人で60%、高齢者は50%。歳を取れば取るほど、カラダは干涸びていきます。
<熱中症の予防法>
・定期的な水分補給を習慣化する(特に湿度や気温の高い日、入浴前後、就寝前、起床時など)
ただし、塩分の取り過ぎには注意が必要です。熱中症を罹った場合には塩分補給が必要ですが、熱中症予防目的でスポーツ飲料等を多用すると塩分の取り過ぎになります。
・エアコンをつける(高齢になると体温調節機能が低下してきます。我慢せず、快適に過ごしましょう)
<熱中症の症状>
・めまいや顔のほてり
・筋肉痛や筋肉のけいれん
・体のだるさや吐き気
・汗のかきかたの異常
・高い体温、皮膚の異常
・呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない
<熱中症の応急処置>
・経口補水液やスポーツドリンクを飲ませる(スポーツドリンクとミネラルウォーター・お茶を交互に飲ませると程よい塩分補給ができます)
・首筋、脇の下、足の付け根を冷やす(蛇口があり、ホースかバケツがあるなら、頭から水をかぶるのもいいでしょう。全身ビショビショになっても気にしない!)
・その他にも、涼しい服装・帽子・日傘の着用、日陰を歩く・外出を控える、食事・体調管理など、日頃から気をつけましょう。
まだまだ若い人には負けられないエルダー世代。仕事だって、ゴルフだって、テニスだって、バリバリの現役です。日頃から気温・室温、体調や体温の変化を敏感に感じとり、暑さに負けないカラダをつくりましょう。
そして、自分であれ、他人であれ、危険を感じたら躊躇なく119番を。本格的な夏の到来を前に、今から体調管理に気をつけて、ギラギラした太陽の暑さを楽しめる準備をしておきましょう。
※日本気象協会、厚生労働省などに熱中症対策の特設ページがあります。ご覧ください。
<厚生労働省>
・熱中症関連情報[施策紹介、熱中症予防リーフレット、熱中症診療ガイドラインなど]
・「健康のため水を飲もう」推進運動
・STOP!熱中症 クールワークキャンペーン[職場における熱中症予防対策]
<環境省>
・熱中症予防情報[暑さ指数(WBGT)予報、熱中症環境保健マニュアル、熱中症予防リーフレットなど]
<気象庁>
・熱中症から身を守るために[気温の予測情報、天気予報など]
・異常天候早期警戒情報
<消防庁>
・熱中症情報[熱中症による救急搬送の状況など]
・薬師堂クリニック 院長/医学博士
・略歴~弘前大学医学部卒業、筑波大学大学院修了。東京都立駒込病院内科研究医、国立がんセンター中央病院、
東京女子医大東洋医学研究所を経て、薬師堂クリニックを開院。
・専門分野~消化器内科(特に胃がんの内視鏡診断)/内科一般/東洋医学(漢方薬、経路治療
・認定医~日本内科学会 認定内科医/日本消化器病学会 専門医/日本医師会 指定産業医
・略歴~弘前大学医学部卒業、筑波大学大学院修了。東京都立駒込病院内科研究医、国立がんセンター中央病院、
東京女子医大東洋医学研究所を経て、薬師堂クリニックを開院。
・専門分野~消化器内科(特に胃がんの内視鏡診断)/内科一般/東洋医学(漢方薬、経路治療
・認定医~日本内科学会 認定内科医/日本消化器病学会 専門医/日本医師会 指定産業医
TEL:03-3500-5090 / FAX:03-3500-5367
ホームページ:yakushido-clinic.jp/
<診察内容>
・内科全般(風邪などの急性疾患)
・消化器疾患全般(胃潰瘍・胃炎、慢性の便秘症・下痢症、過敏性腸症候群、慢性肝炎、胆のうポリープ、胆石症など)
・生活習慣病(高血圧症、高脂血症、糖尿病、高尿酸血症など)
・アレルギー性疾患(気管支喘息、アトピー性皮膚炎、慢性じん麻疹、アレルギー性鼻炎など)
・超音波検査による乳がん検診
・「からだのこわばり・ゆがみ」に原因する様々な慢性疾患
・煎じ薬による漢方治療(保険適用)
・食事指導
<主な紹介先病院>
・国立がん研究センター中央病院(各科)
・虎ノ門病院(各科)
・東京逓信病院(各科)
・朝日生命成人病研究所(糖尿病、大腸内視鏡検査)
・赤坂東急ホテル島崎眼科(眼科)
・東商ビル診療所(耳鼻科)
<一般診療時間>
・月~木 午前 9:00~13:00 / 午後 14:30~18:00
・金 午前 休診 / 午後 14:30~19:00
・土 午前 9:00~13:00 / 午後 休診
※休診日:金曜日午前・土曜日午後・日曜・祝祭日
※超音波検査、内視鏡検査の診療時間はホームページ(yakushido-clinic.jp/)をご覧いただくか、03-3500-5090にご連絡ください。
<アクセス>
→赤坂見附駅11番出口(プルデンシャルタワー口)を出て直ぐ(10m)、ベルビー赤坂出口より徒歩5分
・東京メトロ(南北線・有楽町線・半蔵門線)
・東京メトロ(南北線・有楽町線・半蔵門線)
→永田町駅出口より徒歩5分
※駐車場有り(有料)