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“ニュー・エルダー”って、どんな人たち? ~世代像から探る ①「団塊世代」「しらけ世代」


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『elder style』の“elder <エルダー>”は、「“old <オールド>”の比較級の一つで、『年上の』『古参の』など“年長者”や“先輩”を意味する」ことは前回(「ごあいさつ」)説明しました。
 本サイトのヘッダー画像にも記載してあるので、もう、おわかりですね。
では、『elder style』が注目する“ニュー・エルダー(新高齢世代)”とは、いったいどのような人たちなのでしょうか?
今回は“ニュー・エルダー”と目される世代の特性や時代背景を手がかりに、その姿を模索していきたいと思います。
 
 
◆“ニュー・エルダー”の世代は?
 
まず、“ニュー・エルダー”の年齢層を確認しましょう。
本サイトでは“エルダー”について、「50歳以上」に定義づけることは前回触れました。そして、現在の50代はかつて「新人類」や「バブル世代」と呼ばれた人たち。60代は「ポスト団塊」、70代前半は「団塊」の世代にだいたい当てはまります。
いずれも好調な経済環境下で青春期を過ごし、さまざまな社会現象や若者文化を創出しました。
このような世代が、斬新な感性をそのままに年齢を重ね、高齢層に入っても社会全体を変える勢いを持っていることから“ニュー・エルダー”と呼ばれ、注目され始めたのです。
本サイトがメインターゲットに定める閲覧者層は40代も含めているので、“ニュー・エルダー”の年齢層4070代前半と設定し、取り上げる世代を以下の通り区分してみました。
 
各世代区分け 
 
区分の方法や呼称については諸説ありますが、新聞各紙、公的・民間研究機関、Wikipedia等のネット情報を参考にし、本サイトの判断で整理しました。予めご了承ください。
では、さっそく各世代の姿をみていきましょう。今回は「団塊世代」と「しらけ世代」にスポットを当てます。
※以下、各世代の解説も新聞・ネット・研究機関等の情報を参考にしています。
 
 
◆文化・経済を牽引した時代のリーダー、「団塊世代」
 
①団塊世代(194749年生まれ、2018年時点:7169歳)
団塊世代 
 
いわゆる第一次ベビーブーマー。1947年から49年の3年間の出生数は約806万人に上りました。そのため受験や出世など、絶えず厳しい競争にさらされてきた世代です。体制に反発する学生運動も前世代に続き盛んでしたが、付和雷同の嫌いもあったと評されています。
 
一方、突出した人口構成から、その潮流が常にメジャー化し、ジーンズやミニスカートといったファッション、ロックミュージック、フォークソング、レジャー、ドライブを流行らせるなど、日本で初めて若者文化を創り上げました。「ビートルズ世代」と自称する人も多くみられます。
 
高度経済成長期に社会人となり、「未開市場を切り拓いた」という強い自負を持つのがこの世代の傾向。中卒で就職した人も“金の卵”と呼ばれ、日本経済の発展に力を尽くしました。
なお、「年功序列」「終身雇用」といった、日本企業ならではの人事制度が確立したのも高度経済成長期。そうした背景から、上下関係を大切にする精神、会社への忠誠心などが同世代に強く根づいたといわれています。このため“社畜”のように働き、下の世代から「熱い」「押しが強い」など、キャラの濃さに戸惑う声がよく聞かれるそうです。
 
ちなみに「団塊」という言葉は、経済企画庁の官僚だった堺屋太一氏の小説『団塊の世代』1976年発表)に由来します。

団塊付和雷同
          ▲“熱い”といわれる「団塊世代」。しかし、付和雷同な一面も!?

  
◆クールで多趣味・多嗜好な「しらけ世代」
 
②しらけ世代(195064年生まれ、2018年時点:6854歳)
  ・ポスト団塊世代(195058年生まれ)
  ・新人類世代(195964年生まれ)
しらけ世代
 
学生運動が下火になった時期に成人し、政治に「無関心」で「無責任」「無気力」(いわゆる三無主義)といわれた世代。「真面目」「一生懸命」であることを格好悪いと捉え、傍観者のような冷めた振る舞いから「しらけ世代」と呼ばれました。なお、この世代は前期の「ポスト団塊世代」と、後期の「新人類世代」に大別されます。
 
ちなみに「新人類」という言葉は、筑紫哲也氏と若者が対談する朝日ジャーナルの連載企画『新人類の旗手たち』で注目され、広まったもの。1986年に新語・流行語大賞を受賞しました。
 
「しらけ世代」は「団塊世代」や「バブル世代」にはさまれ、あまり目立たない印象を与えますが、ベビーブームの余波がこの世代まで続き、人口も大きな塊を形成しています。
 
テレビ、洗濯機、冷蔵庫といった“三種の神器”が普及し始めた時期に育ち、青春期にはデザイナーズブランドDCブランド:1980年代にブームとなった、日本の衣服メーカーブランドの総称)やテニス、スキーなどが流行しました。
また、この世代は漫画やアニメを好み、インベーダーゲーム、テクノポップが流行るなど「元祖サブカル世代」ともいわれ、「キャンパス・ライフ」「合コン」といった言葉も彼らの青春時代に生まれました。趣味・嗜好の個人化、生活様式の多様化など、「価値観の転換はこの世代から始まった」と専門家は指摘します。
 
1979年に開始された全国一律の「共通一次試験」も、彼らが最初に体験。日本経済が成熟した時期に社会人となり、バブル景気時は自動車やAV機器、海外旅行など、旺盛な消費意欲をみせました。
 
会社では最前線で活躍する「団塊世代」と違い、バックアップにまわって段取り良くPDCA(計画・実行・評価・改善)を図る「縁の下の力持ち」として評価された人が多いようです。

しらけ合コン  
          ▲キャンパスライフを楽しみ、合コンを流行らせた「しらけ世代」

 
◆意外と注目!? 「しらけ世代」
 
「団塊世代」と「しらけ世代」の特性と時代背景、いかがでしたか? 記載した内容はあくまで一般論ですが、巷でささやかれているようにキャラの濃い「団塊世代」と比べ、「しらけ世代」は少しトーンダウンした印象を与えます。アクティブシニア・マーケットがよく「団塊世代」にスポットを当てるのは、そうした面が少なからず影響しているのかもしれません。
 
しかし、「しらけ世代」が最初にDCブランドを流行らせ、テニスやスキー、合コンなどを楽しむなど、趣味・嗜好の多様化が顕著にみられた世代である点は大いに注目されます。
また、青春期に『POPEYE(創刊1976年)、『クロワッサン』(同77年)、『ホットドッグプレス』(同79年)などに親しみ、フリーペーパーやミニコミ誌などクローズドメディアに対して抵抗がないのも、「団塊世代」にない強みとして挙げられるでしょう。
 
ちなみに、総務省による平成29年度「通信利用動向調査」(調査実施:28年)の年代別にみたインターネット利用率は次の通り。

     
404996.7
     
505993.0
     
606483.3%
     
656969.4 (※60~69歳:75.5%)
     
707953.6
     
80歳以上23.4


 「団塊世代」のネット利用率が
ほどに留まるのに対し、「しらけ世代」は7~割以上にも達しており、同世代の情報収集力の高さや柔軟性を改めて窺わせます。
 
近年、高齢層のネットを利用した情報収集やオンラインショッピングが広まりつつありますが、今後「しらけ世代」が徐々にリタイアしていくことから、そうした生活行動がさらに一般化していくと予想されます。同世代の情報収集力の高さは、将来的にさまざまな変革を社会にもたらすのではないでしょうか。
 新しい“年長者のライフスタイル”の創出を主にリードするのは、もしかしたら「団塊世代」より「しらけ世代」の方かもしれませんね。
 
次回は「バブル世代」と「氷河期世代」の特性などをみていき、全体像から“ニュー・エルダー”の特性を描きたいと思います。
 
 
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コメント

今迄に無い記事が楽しい!

自分は「しらけ世代に該当するんだ」ってあらためて認識させられました。記事にある通りの20〜30歳代を過ごしていたなぁ〜って。だから今の考え方や生き方がこうなっているんだと・・・。素晴らしい分析に納得させられました。今後の記事、楽しみにしてます!

Re: 今迄に無い記事が楽しい!

 「ニューエルダーのひとり」様

 「エルダー・スタイル」を運営するオフィスなかおかのサイト担当者です。
 この度は心温まる励ましのコメント、誠に有難うございました。
 大変励みになりました!
 まだスタートしたばかりですが、皆様が楽しめ、生活にも役に立つ有意な情報発信に努めていく所存です。
 引き続き、どうぞ、よろしくお願い致します。

                      オフィスなかおか 「エルダー・スタイル」担当者

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