“笑顔”で向き合う高齢化社会②
- 2018/12/21
- 15:00
以来、古川さんも“夢職人”になって齋藤さんと全国を巡り、御年90にして息つく暇もない忙しい日々を送っています。
各地で熱烈なファンたちに温かく迎えられる二人。古川さんが元気なのは、外へ出て自然の光を浴び、多くの人たちと触れ合う機会をもたらす「きょういく」と「きょうよう」があるからと、齋藤さんは語ります。
ところで「きょういく」と「きょうよう」って、「教育」と「教養」?
古川さんの元気の秘密は、どうやら「口を変える」(前回参照)だけではなさそうです。はたして今回は、どんな話が聞けるのでしょうか。
それでは息がぴったりの二人のやり取りも見逃せない、「にっこり健康ぽっくりセミナー」の続きをどうぞ!
◆口の中に住んでいる3匹の魚とは?
齋藤:さて古川さん、前回の続き。口の中には魚が3匹住んでいるんですが、どんな魚かおわかりですか?
古川:「たい(鯛)」と「たら(鱈)」と「ます(鱒)」!
齋藤:正解! 「たい」と「たら」と「ます」、この3匹の魚がみなさんの口の中に住んでいます。でも、なんのことだかわかりませんよね。説明していきましょう。
まず、おめでたいときに食べる「たい(鯛)」。でも、元気になりたければ今日から食べるだけにして、口から出さないようにしましょう。ちょっとしたことですが、それが人生を変えてくれます。
古川さんは以前、「元気になりたい」とよくいっていました。ほかにも「治りたい」「頑張りたい」とか。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でにっこり)。
齋藤:僕たちの健康セミナーに参加していただいた方々の中にも、「また参加したい」「また来たい」といってくれる方がいます。でも、「たい」を言葉尻につけた方は、だいたい来ません。「頑張りたい」という人は、たいていカラダが動かない。「痩せたい」という人は、ダイエットしていてもすぐ食べちゃう。
「たい」は人の心を変えられないんです。だから、言葉尻につけないようにしましょう。
そして、「たら(鱈)」も同じ。「治ったらいいよね」「元気になったらいいよね」「行けたらいいよね」……「たら」も「たい」と同じで、行動に移せない人が使う言葉です。
本当に行動を起こし、元気にする言葉は――、はい、ひろこさん。
古川:「ます(鱒)」をつけましょう!
齋藤:本当に元気なりたければ、鯛や鱈よりも安い魚、鮭に近い「ます(鱒)」を口から出してください。
「私は元気になります」「治します」「頑張ります」、(古川さんを見ながら)「若返ります」「男をつくります」!?
――「ます」をつける人って、応援したくなりませんか? 「私は〇〇をします」という人は、その思いを実現しようと努力する人です。でも、「やれたらいいな」「できたらいいな」っていわれると、なんだか強い気持ちが伝わらなくて、力を貸しづらくなっちゃう。
だから、古川さんには「絶対治します」と毎日いってもらいました。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でにっこり)。
齋藤:その結果、このように元気になって、今では古川さんが「ます」をつけていったら、なんでも叶うようになりました。
たとえば、ここにしわくちゃな紅白のスカーフがあります。こんなにボロボロだけど、古川さんが「ステキになります」っていうと、ステキなあるものに変わるから、みなさん、みていて。古川さん、はい!
古川:ステキになります、ステキになります、ステキになります、ステキになります、ステキになります、ステキになります、ステキになります、ステキになります、ステキになります。
齋藤:あれ、変わらない!? しわくちゃなスカーフのまま!? どうしてだろう……。
それは、古川さんが「ステキになります」というのを9回でやめたから。いつもは「『ます』を10回いおう」とアドバイスしています。なぜかというと、口偏に十と書いて「叶う」になるじゃないですか。だから「ます」をつけた言葉を10回いうと、それは「叶う」んですね。
それは、古川さんが「ステキになります」というのを9回でやめたから。いつもは「『ます』を10回いおう」とアドバイスしています。なぜかというと、口偏に十と書いて「叶う」になるじゃないですか。だから「ます」をつけた言葉を10回いうと、それは「叶う」んですね。
では、会場のみなさんもこのスカーフがステキなあるものに変わるよう、古川さんに力をかしてあげてください。せ〜の!
古川&会場の人たち:ステキになります!!(「ステキになります」10回目→しわくちゃなスカーフが紅白のステッキに変身! 会場から歓声と拍手が!)
齋藤:ね、ステキなステッキになったでしょ。みなさん、口から出す言葉を「たい」「たら」から「ます」に変えましょう。そして、「ます」をつけた言葉を口に出して毎日10回いうこと。そうしたら、その思いは「叶い」ます。これはお金のかからない、「口を変える」だけの健康法だと思ってくださいね。
◆「きょういく」と「きょうよう」は元気の源
北は北海道から南は九州・沖縄まで、健康セミナーや腹話術&マジックショーで全国各地を飛び回っている齋藤さんと古川さん。浅草演芸場(東洋館)にも偶数月に出演中で、大忙しの日々を送っています。
「全国各地にいる友拡動幸会(ともかくうごこうかい)のメンバーが呼んでくれたり、僕たちのことを宣伝してくれるんです。また、訪問先で親しくなった方や、そのお知り合いからも仕事の依頼をいただいたりして。本当に有難いです」(齋藤さん)
齋藤さんが講師を務め、古川さんがアシストする健康セミナーは『にっこり健康ぽっくりセミナー』のほか、『にっこり健康実演料理笑~』、『にっこり健康おしゃべり親子育てセミナー』などがあります。
「『料理笑~』ですが、実はコックになるのが僕の小さい頃の夢で、小学生のときからずっと料理をしています。今、“料理の別人・クック齋藤”として腕をふるっていて、夢が叶った気分ですね(笑)」
一方、腹話術&マジックショーは『にっこり健康おしゃべりマジック笑~』と銘打ち、「ハッピーマウスKAZU&HIRO」の芸名で活躍、世の中に勇気と元気と笑顔と希望をプレゼントしています。
「健康セミナーと腹話術&マジックショーだと、やはり腹話術&マジックショーの方が圧倒的に人気ですね。忙しいと、1日に3回行うこともあります。もちろん、古川さんも一緒です」
ちなみに、腹話術&マジックショーは月に平均10回ほど行っており、古川さんは18年間一度も休んだことがありません。その回数、実に2000回超! 大いに注目されます。
仕事で3カ月先のスケジュールも埋まっているという二人。これまで北海道は5〜6回、沖縄も同じほど訪れ、3年前には「四国日帰り」という超ハードスケジュールもあったそうです。それでも古川さんは、「まだまだ若かった(87歳)から」と笑い飛ばします。
仕事の際、古川さんを自宅まで送り迎えしている齋藤さん。千葉県東金市の自宅から、県内の大網白里市に住む古川さんの自宅まで、車で10分ほどの距離です。北海道や沖縄など航空機で移動する場合は、羽田直行のバスを利用することもあります。
名古屋や大阪、仙台などへは新幹線に乗りますが、駅によってホームまでかなり歩かなければなりません。それでも古川さんはへこたれず、好奇心いっぱいで同行するそうです。
古川さんのその元気、秘密は「口を変える」だけじゃないのでは?
「もちろん! それは彼女に『きょういく』と『きょうよう』があるからです。……いえいえ、『教育』と『教養』じゃありません。『今日行く』と『今日用』です」
えっ!? 「今日行く」と「今日用」って、どういうこと?
「つまり、『今日、行くところがある』と『今日、用事がある』ということです」
なるほど! そういう意味だったんですね。
「やることがないと、ただ漠然と日々を過ごし、老いていくだけじゃないですか。でも、古川さんはすでに3カ月先の予定が入っています。今日だけでなく、明日も明後日も、『行くところ』や『用事』があるんです。そのことが間違いなく、彼女を元気にしていますね」
家に閉じこもらないで、外へ出て自然の光を浴び、人と触れ合う。そうしたことも元気でいられるための秘訣と、齋藤さんは語ります。
「齋藤&古川コンビで世の中を明るくしたい、地域の人たちを元気にしたいというオファーがあれば、“三途の川”の向こう以外ならどこへでも出かけますよ(笑)」
斉藤さんの横で古川さんが、うんうんとにっこり頷いています。
◆「元気でいられるアドバイス13カ条」
齋藤:さて、「にっこり健康ぽっくりセミナー」もそろそろ佳境に入ってきました。“寝たきり”から“起きたきり”に大変身し、死ぬ暇もなく元気に飛び回っている古川さんですが、常に彼女は「生涯現役」でいようと努力しています。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でにっこり)。
齋藤:「生涯現役」でいる――そのために大切なのは、やはり「生涯元気」でいることです。そこで、これまで話した内容も含めて「元気でいられるアドバイス13カ条」をまとめてみました。
齋藤:では、解説していきましょう。古川さん、第1条は何ですか?
古川:口から良質なものをバランスよく摂り入れよう!
齋藤:これは前回触れましたね。食べものや飲みものなど「口に入れるもの」は、少々高くてもカラダに安全で安心なものを選ぶこと。6大栄養素(ビタミン、ミネラル、タンパク質、脂質、炭水化物、食物繊維)をバランスよく摂って、カラダを元気な細胞につくり変えちゃいましょう! 栄養補助食の使用も可です。古川さん、第2条をどうぞ。
古川:愚痴・不平・不満をいわない、聞かない!
齋藤:「振り子の法則」で、投げたものは必ず自分に戻ってきます。ネガティブな言葉はまわりを不快にするだけでなく、話した本人も気を滅入らせ、カラダの細胞の免疫力を低下させます。口から出す言葉は常に明るく元気に、さわやかにしましょう。
ご参考までに、とっておきのコミュニケーション方法を一つ。「SOS」を1日に何回いえるか試してみてください。最初の「S」は「すごい!」「素晴らしい!」「ステキ!」「最髙!」など。「O」は「面白い!」「驚いた!」「美味しい!」など。そして、最後の「S」は「さすが!」のほか、最初の「S」をいってもいいです。
こうした言葉は人を喜ばせるんですね。たとえば、友達がちょっと特技を披露したら、「うわー、すごい!」といってみてください。ダジャレをいった場合も、「何それ、面白い!」。そして、最後に「さすが!」といって、握手でもしてみましょう。すると相手も嬉しくなって、同じような言葉や反応を返してくれます。
投げたものは自分に戻ってくるもの。褒めれば褒められ、悪口をいえば、自分もどこかで悪口をいわれる。だから、日頃から人の良い面を拾って、たくさん「SOS」がいえるようにしましょう。そうすれば、周囲の人との関係も良好になり、気分良く生活できてカラダの免疫力がアップしますよ。まずは、家族で「SOS」を試してみてくださいね。
はい古川さん、次ぎは3条から7条まで続けてどうぞ。
古川:言葉の語尾を上げよう!
「この間」の話はやめ、「今度」を話そう!
「たい」「たら」を「ます」に変え10回いおう!
「すみません」を「ありがとう」に変えよう!
「もう」を「まだまだ」、「ぼちぼち」を「絶好調」に!
齋藤:やはり、口から出す言葉は明るく元気で、さわやかじゃないと、心もカラダも健康になりません。特に歳をとってくると腹筋も弱り、語尾が下がりがちになります。なので、「おはよー」「元気〜」のように語尾を上げ、言葉を若返らせる努力をしてみてください。
第4条の「この間」をやめ「今度」を話すこと(詳細は前回)、第5条の「たい」「たら」を「ます」に変え、毎日10回いうことはすでに話しました。これらもぜひ、実践してみてくださいね。
次ぎの「すみません」を「ありがとう」に変えるですが、みなさん、誰かにドアを開けてもらったり、席を譲られると「すみません」といっていませんか? そのとき、顔も申し訳ない表情になっているはずです。
何かしてもらったら、まず「ありがとう」といいましょう。すると自然に笑顔になって、「ありがとう」の言葉がもつ温かな空気で自分も相手も幸せな気分になれます。今日から「すみません」ではなく、「ありがとう」を口から出しましょうね。
何かしてもらったら、まず「ありがとう」といいましょう。すると自然に笑顔になって、「ありがとう」の言葉がもつ温かな空気で自分も相手も幸せな気分になれます。今日から「すみません」ではなく、「ありがとう」を口から出しましょうね。
そして「もう」を「まだまだ」に、「ぼちぼち」を「絶好調」に変えること。例えば、ひろこさん、おいくつですか? 最近、調子はどうですか?
古川:まだまだ90歳です! 調子は絶好調!
齋藤:ね、このように答えてくれると、「すごい!」ってなるじゃない。「絶好調!」なんて聞くと拍手したくなりますよね。
これが「もう90歳」、調子も「ぼちぼち」なんていわれると、こっちも「大丈夫かな?」と感じて、「お大事に……」と返してしまう。それに「ぼちぼち」って、「墓地墓地」に聞こえて縁起悪いし。
このように「もう」を「まだまだ」に、「ぼちぼち」を「絶好調」に変えると、相手からもらえる言葉が全然違ってきます。笑顔で元気に「まだまだ」「絶好調」をいいましょう。でも、体重や仕事なんかの話題で使っちゃダメですよ、くれぐれも(例:「まだまだ80㎏。大丈夫、大丈夫」「期限まで、まだまだ3日。大丈夫、大丈夫」等々)。
◆年中夢を追い求め、「光輝高齢者」を目指そう!
齋藤:続けましょう。古川さん、第8条は何ですか?
古川:嫌な出来事は見ない・聞かない・話さない!
齋藤:これは、目や耳から毒素をカラダに入れないという意味です。よくワイドショーなんかで有名人のスキャンダルや、「事故で○人死んだ」といった話題を取り上げるじゃないですか。そういった気を滅入らせる情報は、目や耳から入れないようにしましょう。
ちなみに古川さんには、ワイドショーのほかニュースも禁止して、かわりに料理や旅行の番組を勧めました。元気になったら何が食べたいか、どこへ行きたいかなどをメモしてもらったりしてね。
楽しい気分に浸れる番組を探して、見るようにしましょう。古川さん、第9条をお願いします。
楽しい気分に浸れる番組を探して、見るようにしましょう。古川さん、第9条をお願いします。
古川:奪われず、適度な筋トレをしよう!
齋藤:日頃から、できることは自分でする習慣を身につけておきましょう。高齢のご家族と同居されている方は、前回話した「奪わない介護」(与えて、認めて、褒める介護)を実践してください。
僕も古川さんに、マジックショーやセミナーでいろいろな雑務をお願いしています。今日のセミナーでは受付をしてもらったし、この間の「料理笑~」では、料理したカルボナーラを参加者の方々に配ってもらいました。
でも、料理の名前を聞かれて、「ボラギノール」って答えちゃって(笑)。ね、ひろちゃん。
でも、料理の名前を聞かれて、「ボラギノール」って答えちゃって(笑)。ね、ひろちゃん。
古川:失敗しちゃった♡(※古川さん、テヘペロ♡ 注:照れ笑い)。
齋藤:高齢のご家族と同居されている方は、くれぐれもおじいちゃん、おばあちゃんが自分でなさろうとすることを奪わないように。そして、「私がするから縁側でゆっくりしていて」なんていったら絶対ダメ。なぜって? それは縁側が家の中で一番年とるところだからです。だって、縁側は廊下(老化)にあるでしょう。そんな場所に追いやったら、ますます老けこんじゃう。高齢のご家族には無理のない範囲で動いてもらい、それをサポートしてあげてください。
はい、古川さん。次ぎは第10条から第12条までいきましょう!
古川:家の中から外へ出て、自然の光を浴びよう!
環境を変え、若い人たちともつき合おう!
「惚け」ずに「惚れ」て、仲間をつくろう!
齋藤:家の中から外に飛び出し、自然の光を浴びたことで、古川さんがこんなにも元気になったことは前述しました。彼女は外に出たことで生活環境が激変し、「今日行く」と「今日用」が増え、若い人たちと触れ合う機会も多くなりました。もっとも古川さんにとって、会う人みんな若くなっちゃうんだけどね。
そして、彼女は「惚れる」ものがたくさんあります。スマホに惚れた。僕との仕事に惚れた。各地で温かく迎えてくれるファンの方々に惚れた。ファンの方と撮る記念写真も大好きです。以前の古川さんにとって、写真といえばレントゲンを撮るぐらいでした。だから最初の頃、写真を撮るまで、ずっと息を止めていましたよね。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でこっくり)。
齋藤:「惚ける」と「惚れる」は漢字が同じですが、意味はまったく違います。仕事でも趣味でも、「惚れる」ものをみつけましょう。そして、惚れた仕事や趣味で気の合う仲間をいっぱいつくって、名前で呼び合える関係を築いていってください。きっと「惚ける」暇がないぐらい、毎日が楽しくなりますよ。
さて、最後ですね。古川さん、第13条よろしく!
古川:「後期」から「光輝」高齢者を目指そう!
齋藤:これは私たち夢職人、そして「友拡動幸会」の仲間たちが追い求める究極の目標です。
「光輝高齢者」の定義については前回触れましたが、その中の一つ「年中夢求」は、「生涯現役」「生涯元気」でいるためにとても大事なことです。年中夢を追い求めているからこそ、健康でイキイキとしていられる。みなさん、常に笑顔を忘れず、年中夢を追い求め、「光輝高齢者」を目指していきましょう!
「光輝高齢者」の定義については前回触れましたが、その中の一つ「年中夢求」は、「生涯現役」「生涯元気」でいるためにとても大事なことです。年中夢を追い求めているからこそ、健康でイキイキとしていられる。みなさん、常に笑顔を忘れず、年中夢を追い求め、「光輝高齢者」を目指していきましょう!
◆超高齢社会を支える“次代の夢職人”の育成を
健康セミナーや腹話術&マジックショーで、古川さんのエピソードを面白可笑しく話す齋藤さんですが、平素古川さんに対して、深い尊敬の念を抱いていることはいうまでもありません。
「90年という長い人生で、語り尽せないほど、さまざまな困難やご苦労があったと思います。初めてお会いしたときは、『死にたい』とさえ、おっしゃいました。でも、古川さんは人生を諦めず、そうした諸々の問題を乗り越えて、今、こんなにも元気に活躍しています。ほんと、みんなの見本であり目標ですよね」
古川さんとの出会いは、自分自身にも大きな夢を与えてくれたと齋藤さん。それは“夢職人”を増やすことです。
「今、僕たちと同じ活動をするシニアの方々が、各地に出現しているんですよ。友拡動幸会のメンバーのほか、僕たちのセミナーやショーに感化された人たち。『齋藤さん、パクらせてくれる?』『齋藤さんの言葉、使っていい?』という要望がくるから、僕も『いいですよ』って(笑)。なかにはマジック道具を提供した人もいます」
そして、齋藤さんの最終目標は“夢職人”の養成施設をつくること。シニア向けではなく、自分と同じように高齢者の人たちを元気づけ、応援できる青少年を育成する施設です。
「養護施設や更正施設から出てきた子も受け入れて、腹話術やマジックを教えたり、栄養学を学んでもらったりして、『人生100年時代』を支える“次代の夢職人”を育てていきたいですね」
一方、古川さんの目標は前回触れた通り、「100歳を元気に迎える」こと。そして、「人生125年時代」の先鞭をつける野望も秘めていますが、「とにかく年中夢を追いかけて、『生涯現役』で『生涯元気』で、ぽっくり、あの世へいくのが夢」とにっこり微笑みます。
「古川さんの当面の目標が100歳だから、あと10年以内に僕の夢を実現しないと。今58歳だから、60代で行動に移したい。そのためには、まだまだお金も経験も人脈も必要です。その3つが得られるように、これからも一生懸命頑張っていきます!」(齋藤さん)
齋藤さんの構想に感動し、所有する山の提供や施設の建築などを申し出る知人もいるとか。周囲の心強い応援が齋藤さん、古川さんの夢の実現を強力にサポートしそうです。
近い将来、青少年から高齢者まで、幅広い世代からなる“夢職人”たちが、超高齢社会に勇気と元気と笑顔と希望をたくさんもたらし、光り輝く世の中にしてくれることでしょう。
* *
齋藤:2回にわたり紹介した「にっこり健康ぽっくりセミナー」、いかがでしたか? 何かとネガティブに捉えがちな高齢化問題ですが、僕たちの話によって「人生100年時代」と笑顔で向き合い、ポジティブに生きていこうという気持ちを少しでも持っていただけたなら、これ以上の喜びはありません。……え、なんですか? 古川さん。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横で何か話したそう)。
齋藤:ふむ、ふむ……さっきの「元気でいられるアドバイス」にもう一つ追加したい? いいですよ、どういった条項ですか?
古川:夢職人・齋藤和文を追っかける!
齋藤:ありがと、ひろちゃん♡
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“夢職人”の齋藤さんと古川さんのご活躍は、以前本サイトで紹介した経営支援NPOクラブさんを通じて知りました。同NPOの通常総会のアトラクションに出演された際の動画を見て、お二人の軽妙なかけ合いや、90歳とは思えない古川さんの元気なお姿が深く印象に残り、いつか取材したいと考えていました。その思いが叶い、晴れて組むことができた今回の特集。取材をアレンジしてくださった経営支援NPOクラブの井料敏和さんに、改めて御礼申し上げます。
「光輝高齢者」「友拡動幸会」など洒落の効いた文言がとにかく面白く、ユーモアあふれるお二人を想像して臨んだ取材。予想通り終始にぎやかで、楽しいひと時となりました。
一方で、齋藤さんの専門家に匹敵する心理洞察の鋭さや、健康・介護・栄養関連知識の深さ、古川さんの童女を思わせるお茶目ぶり、握手した際の握力の強さなど新たな発見も多々あり、結果、当初1回の予定だった本特集は2回の長編になりました。
高齢化が進展する現状を前向きに捉え、新たな生き方を真剣に模索されている齋藤さんと古川さん。お二人の考えや思いに感化され、「光輝高齢者」を目指す仲間がどんどん増えています。もちろん、本サイトも「友拡動幸会」の同志として、新たな高齢者像を知らしめようと奮闘するお二人を今後も応援していきます。
ちなみに、本企画進行中に古川さんが誕生日を迎えられ、91歳になりました。誠におめでとうございます。これからも常に笑顔で、益々元気に頑張ってください!
※本特集の画像の多くは齋藤さんのご提供によるものです。誠に有難うございました。
(「“笑顔”で向き合う高齢化社会」おわり/次回は本サイト2回目の登場、
経営支援NPOクラブの都内イベント<サイエンスアゴラ>での活動をレポートします!)
<「友拡幸会」夢職人 齋藤 和文>
千葉県東金市在住。歌う腹話術&マジシャン。浅草演芸場(東洋館)に偶数月出演中。
◇各種セミナーを各地開催中!
・にっこり健康ぽっくりセミナー(勇気と元気と笑顔と希望をあなたへ)
・にっこり健康実演料理笑~(安くて、簡単で、短時間で、美味しい料理)
・にっこり健康おしゃべりマジック笑~(おそらく業界初!?)
・にっこり健康おしゃべり親子育てセミナー(親の言葉が重要)
(お問い合わせ)
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