“笑顔”で向き合う高齢化社会①
- 2018/12/03
- 17:00
腹話術&マジックショーや健康セミナーで引っ張りだこの“夢職人”、齋藤和文さんと古川ひろこさん。北は北海道から南は九州・沖縄まで、全国各地を股に掛けて飛び回っています。
古川さんは御年90歳。かつて“寝たきり”の状態でした。そんな彼女を“起きたきり”に大変身させたのが齋藤さんです。
二人が出会ったのは18年前。古川さんは齋藤さんの「元気でいられるアドバイス」を忠実に実行し、奇跡の復活を遂げました。そして、斎藤さんと全国行脚を始めたことで、常に携帯していた診察券が名刺に代わり、レントゲン写真がファンとの記念写真に代わり、黒電話がスマホに代わり、LINEやFacebookも使いこなすスーパーシニアに。
3カ月後の予定もびっしり埋まっているという二人。古川さんは「ステージが忙しくて、死ぬ暇がない」とぼやきます。齋藤さんはいったい、どのようなマジックを古川さんにかけたのでしょう?
まずは、都内で開かれた二人のセミナーの様子をとくとご覧あれ!
◆高齢者を元気にする秘訣は「奪わない介護」
齋藤:みなさん、こんにちは!『にっこり健康ぽっくりセミナー』にようこそ! 友拡動幸会(ともかくうごこうかい)・夢職人(ゆめしょくにん)の齋藤和文です。
今日は遠いところだと、九州からお越しいただいた方がいらっしゃるそうで、手を挙げていただけますか? ああ、そちらですね。また、福島からも来られた方がいるとかで、本当に有難うございました。
でも、実は今日、もっと遠いところから来た人がいます。それは古川さんです。“三途の川”の一歩手前から戻ってきたということでね、たぶん、これ以上遠くの方はいないでしょう。
それでは古川さん、一言あいさつをお願いします。
古川:みなさん、こんにちは! “三途の川”の一歩手前から戻ってきた古川ひろこです。現在、千葉の大網白里市に住んでいて、子どもが4人、孫が12人、曾孫が28人います。その中で私が一番元気かもしれません。本当に齋藤さんのおかげです。
齋藤:僕が古川さんと出会ったのは18年前。そのときの古川さんは片半身に軟骨がなくて、潰瘍性大腸炎やメニエール病(※耳鳴りや難聴、めまい、吐き気を発作的に繰り返す病気)を患っていて、ぜん息の発作もひどくて、ほぼ寝たきり状態でした。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でにっこり)。
齋藤:医者も見捨てて、クスリ三昧、病院ツアーを繰り返す日々を送っていましたが、ある日、身内の方に支えられながら僕の健康セミナーにやって来られたんです。ちょうど真ん前に座っていて、僕が「おばあちゃん、大丈夫ですか?」って尋ねたんですよね。
古川:はい。いろんな症状に悩んでいて、針・灸・整形・カイロ(カイロプラクティック)とかやったけど全然ダメで。つい「死んで楽になりたい」とこぼしたのが、齋藤さんとの最初の会話でした。
齋藤:そこで、「なら、その命、少しだけ僕に預けていただけませんか?」って提案しました。「これから僕がお伝えすることを、“最後の治療”と思って実行してみてください。これで症状が改善しなかったら、死んじゃっても構いませんから」と。
古川:齋藤さんに命をお預けして、アドバイス通り生活していたら、8カ月で元気なりました。そして1年で歩けるようになって、1年3カ月で自転車に乗れるまでになりました。
齋藤:以来、古川さんは一度も風邪をひいたことがなく、18年が過ぎました。現在は診察券を持っておらず、クスリもゼロ、背筋が伸びて声も通るし、スケスケだった髪の毛もこんなにふさふさ。老眼もなく、スマホでLINEやFacebookをガンガンやる90歳になりました。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でにっこり)。
齋藤:素晴らしいですね。今や全国のファンから「会うだけで元気になる」「触れるだけでカラダの悪いところが治る」などと、“人間パワースポット”のように崇められています。
ということで、御年90にして全国を駆け回り、死ぬ暇がなくなってしまった古川さんですが、では、いったい僕が何をしたのか? それは「奪わない介護」。つまり「与えて、認めて、褒める介護」です。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でにっこり)。
齋藤:普通「介護」というと、なんでもやってあげちゃうじゃないですか。「おばあちゃん、私がやりますよ。座っていてください」とか。まだ、できることがいろいろあるのに、「あっ、おじいちゃん、いいです、いいです」って、どんどん奪っていってダメにしちゃう。
そうじゃなくて、できることはなんでもやってもらって(役割を与えて)、認めてあげて、褒めてあげるんです。すると高齢者のみなさん、「自分はまだまだ捨てたものじゃない」「自分はまだまだ必要とされている」と感じて、気持ちもカラダもモリモリ若返っていきますから。
この間、ある介護福祉士会の集会に呼んでいただいて、この話をしたら、みなさん、目からウロコが落ちたといわれました。専門家の方々が、資格のない僕の話に感心してくれる。恐縮しますよね。「奪わない介護」が本当に効果的か、今も古川さんで試しているところです。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でにっこり)。
◆人の夢を叶える「夢職人」~二人の出会い
若いころ、流行りの仕事を追いかけて、流行り廃りとともに会社が倒産、家も信用もなくしたという齋藤さん(58)。夢も希望もなく、愚痴や不平・不満ばかり並べて生きていたとき、ふと、「自分がしてもらいたいことを、先に人にしてあげよう」と思い立ちました。その職業を“夢職人(ゆめしょくにん)”と名づけ、さっそく行動を開始、自ら無職から“夢職(むしょく)”へと転職したのでした。
「夢職人とは『夢を伝える職人』、『その人の夢を叶えることをお手伝いする職人』という意味です。今、健康セミナーの講師や歌う腹話術・マジシャンとして活動しています。それまでの仕事とは真逆だったので、最初は戸惑いもあり、失敗の連続でした。でも、その中でたくさんのことを学び、現在につながっています」
齋藤さんが古川さんと出会ったのは、すでに夢職人として活躍していた時期。講師として開いた健康セミナーの会場でした。
初対面で「命を預けてほしい」といわれた古川さん。不安はなかったのでしょうか?
「全然。まったく不安はなかった。セミナーで齋藤さんの話を聞いて、絶対信じてついていこうと思いました」
古川さんは力を込めます。
「奪わない介護」でみるみる元気になった古川さんに、携帯電話の扱い方を教えたのも齋藤さんです。黒電話から携帯に変えたとき、まず着信音が鳴った際の操作法を説明しました。そしてある日、齋藤さんが外出中の古川さんの携帯に電話してみると――。
『……誰? 齋藤さん? よくいるとこわかったね!?』
これが古川さんの携帯デビュー第一声だったそうです。
その後、古川さんは携帯を使いこなし、今はスマホに変えてLINEやFacebookをやっていることは前述した通り。マジックショーやセミナーの予定もスマホで管理しているほか、同居する息子さん家族ともLINEでやり取りしています。
「家の中にいても、1階の息子さんから2階の古川さんへ、『お母さん、ごはんだよ』ってLINEが入るそうです(笑)」(齋藤さん)
マジックショーやセミナーに出掛ける際も、LINEで家族に報告している古川さん。『了解』『気をつけていってらっしゃい』といった返事に、常に自分を見守ってくれている家族の温かな気持ちが伝わると、ちょっと、はにかみながら語ります。
「ご家族のさりげない気遣いや思いやりも、古川さんに大きな活力を与えているようです」
齋藤さんの言葉に、古川さんは横でにっこり微笑みました。
◆「光輝高齢者」を目指し、まず“口”を変えよう
齋藤:みなさん、「後期高齢者」ってご存知ですよね。でも、僕たちは「後期高齢者」と書かず、“光り輝く高齢者”、すなわち「光輝高齢者」という字を使っています。
「後期高齢者」と「光輝高齢者」、どう違うのか? 説明すると、こっち(後期高齢者)は「無職」で、こっち(光輝高齢者)は「夢職」。こっちは「老人」で、こっちは「朗人」。こっちは「年中無求」で、こっちは「年中夢求」。こっちは……(※以下略、下を参照)。
齋藤:ということで、どっちの高齢者を目指していくか、それが大事になってきます。さて、話を戻しましょう。なぜ、古川さんが元気になったのか? それは、さっき話した「奪わない介護」に加えて、古川さん自身が「光輝高齢者」になろうと努力したからです。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でにっこり)。
齋藤:では、古川さんがどのようなことを実行したのか? 一つは「口を変える」ことを心掛けてもらいました。「口を変える」――つまり、「入れるもの」と「出すもの」を変えただけです。
まず、「口に入れるもの」とは「食べもの」や「飲みもの」のこと。以前の古川さんは、前の日に残した焼きそばを食べたり、水道水をそのまま飲んだりしていました。要するに、カラダをつくるために口から入れるものが、すごくいい加減だったの。
そこで、6大栄養素(ビタミン、ミネラル、タンパク質、脂質、炭水化物、食物繊維)のバランスをきちんと考えて、もう一度カラダをつくり変えちゃおうよ、とアドバイスしました。ちょっと高くてもカラダに安全で安心なものを食べてもらって、ミネラルを残す浄水器も家に取り付けてもらって……。
そうこうしているうちに血行がよくなって、栄養もカラダに十分行き渡って、このように髪の毛がふさふさ、爪も丈夫でオシャレに伸ばし、背筋もピンと伸びた素敵な容姿になりました。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でにっこり)。
齋藤:「口から出すもの」とは「言葉」のことです。具体的には「この間」の話はやめて、「今度」の話をしようと古川さんに提案しました。
「この間」の話は細胞を元気にしないんですね。例えば、敬老会に行ってみてください。「この間、孫に会って楽しかった」、「この間、お寿司を食べて美味しかった」、「この間、古い友達と話して嬉しかった」……みんな過去です。ひどい場合だと、「この間、友達が死んじゃった」なんて話題になって、落ち込んじゃう。古川さんも以前は「この間」の話が多くて暗かったの。
生まれ変わる高齢者の方は、将来を見据えた「今度」の話が多い。だから僕は古川さんに、「『今度』の話をすると、今日食べたものが栄養になって、健康なカラダをつくるんだよ」といっています。そして、古川さんは常に「今度」を意識して生活するようになり、結果、明日も明後日も仕事で忙しい元気な90歳になりました。
古川:………………(※会場から拍手! 古川さん、相変わらず齋藤さんの横でにっこり)。
齋藤:有難うございます。今拍手していただいた方々は、脳梗塞にならないと思います。なぜなら、手には全身に対応したツボがいっぱいあって、そうしたツボを拍手が刺激してくれるんですね。
拍手はストレス解消やうつ病改善など、さまざまな効用があるそうですが、毛細血管の血行もよくしてくれると僕は思っています。拍手は人のためだけでなく、自分のためにもしましょうね。
◆友達を拡げて、動いて、幸せを自分の手でつかもう!
「光輝高齢者を目指す」こと、そして「口を変える」ことは、齋藤さんが主催する「友拡動幸会」(ともかくうごこうかい)のモットーでもあります。友拡動幸会は読んで字のごとく、「友達を拡げて、動いて、幸せを自分の手でつかむ」ことを標榜する人たちの集まりです。
「要するに“誰かが幸せにしてくれる会”ではなくて、“自分がどうしたら幸せになれるかを考えていく会”です。発足は2000年? 2002年? ……たぶん、そのあたりでは(笑)。ちなみに、最初は『知覚動考会』と違う字でしたが、考えるだけで動かない人が多かったので、もっと行動しようよと、『友拡動幸会』に変えました」
「夢職人」「光輝高齢者」など、自分の思いを漢字に当てはめて表現するのが大好きという齋藤さん。そのユーモアあふれる人柄や前向きな思考に賛同し、現在、全国各地に「友拡動幸会」の会員がいます。しかし、会費などはなく、「入りたい」と思ったら即仲間になれる“有志の集まり”のため、正確な人数は把握していないそうです。
「実際にリーダー的な働きをしてくれる人が50人ほどいます。その人たちの仲間が『友拡動幸会を名乗っていいですか?』ってくるから、こっちも『いいですよ』って感じで、どんどんつながりができまして。メンバーの年齢層は、最年少だと24歳。最高齢はもちろん、古川さんの90歳。抜く人はいないでしょう(笑)」
若い人たちと付き合い、会話する機会が多いことも古川さんを元気にしていると齋藤さん。それまでの生活環境を劇的に変え、若い人たちの中に入ってきたからこそ、スマホの使い方も覚え、「この間」よりも「今度」を考えるようになったと語ります。
古川さんの当面の目標は100歳を元気に迎えること。そして、引き続き健康を維持し、「人生125年計画」を齋藤さんと密かに目論んでいるとか。「光り輝いて、死ぬまで元気で、そのときが来たらぽっくり。人に迷惑かけないで逝く」(古川さん)。老いの中にあって、老いを越えていく――二人の野望は果たして実現するか!?
* *
齋藤:ところで古川さん、口の中に魚が3匹住んでいるんですが、どんな魚かおわかりですか?
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でにっこり。答えようと、ゆっくり口を開きかけると――)。
齋藤:はいはい、結構です、結構です。もちろん、ご存知ですよね。
今回話した「口を変える」話の続きで、口から出してはいけない魚と、口からいっぱい出した方がいい魚がいます。さて、どんな魚でしょうか? 答えは次回のお楽しみ。
今回話した「口を変える」話の続きで、口から出してはいけない魚と、口からいっぱい出した方がいい魚がいます。さて、どんな魚でしょうか? 答えは次回のお楽しみ。
古川:………………(※古川さん、齋藤さんの横でにっこり)。
(「“笑顔”で向き合う高齢化社会②」に続く/次回は「元気でいられるアドバイス13カ条」や、
齋藤さん・古川さんが抱く将来の夢を紹介!)
齋藤さん・古川さんが抱く将来の夢を紹介!)
<「友拡幸会」夢職人 齋藤 和文>
千葉県東金市在住。歌う腹話術&マジシャン。浅草演芸場(東洋館)に偶数月出演中。
◇各種セミナーを各地開催中!
・にっこり健康ぽっくりセミナー(勇気と元気と笑顔と希望をあなたへ)
・にっこり健康実演料理笑~(安くて、簡単で、短時間で、美味しい料理)
・にっこり健康おしゃべりマジック笑~(おそらく業界初!?)
・にっこり健康おしゃべり親子育てセミナー(親の言葉が重要)
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