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今月の健康記念日

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 🕊大腸はどんな働きをするの?
 
 腸は大きく分けて大腸と小腸があり、大腸は体内のごみ捨て場のような役割を果たしています。小腸は口から食道、胃を通ってきた食べものを消化しながら栄養素を吸収し、残りを大腸へ送ります。大腸はその残りから水やナトリウムを吸収して便にし、肛門に運びます。食べものが口から入り、便として排泄されるまでの時間は約24〜72時間とされています。
 大腸は「上行結腸(じょうこうけっちょう)」「横行結腸(おうこうけっちょう)」「下行結腸(かこうけっちょう)」「S状結腸」「直腸」からなり、長さは約1.5メートルあります。それぞれの腸の働きは下図の通りです。
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大腸がんの発症頻度が高いのはS状結腸・直腸ですが、これらの腸は特に便が形成される部位であることから腸内細菌の数が多く、腐敗菌による有害物質の発生が多いのが原因と考えられています。
 ちなみに小腸は、体内のほかの臓器と比べて病気が少ないのですが、それは人の生命にかかわる重要な臓器なため、免疫力が発達しているのが理由です。
 
 
 🕊「腸内フローラ」ってなに? ~ビフィズス菌のひみつ
 
 私たちの腸内には多種多様な細菌が生息しており、特に小腸から大腸にかけて約1000種類100兆個もの細菌が、バランスをとりつつ腸内環境を整えています。それら多種多様な細菌が密集するさまが、群生する植物のお花畑(flora)のように見えることから、〝腸内のお花畑〟という意味で「腸内フローラ」と呼ばれるようになりました。腸内フローラは腸内環境の維持のほか、健康に関わる下の3つの重要な働きを担っています。
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腸内の細菌には「善玉菌」と「悪玉菌」、どちらにも属さない「日和見菌(ひよりみきん)」があり、健康な腸内では善玉菌が悪玉菌の増殖を抑え、腸が有害物質を体外に排出する作用を助けています。
 つまり「腸活」とは、悪玉菌より善玉菌が多い腸内フローラを整えることであり、それが健康やアンチエイジングへの第一歩につながります。

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その腸内環境を整える善玉菌の代表といえば、乳酸菌とビフィズス菌ですが、この2つを同じものと思っている人が多いのでは? 乳酸菌とビフィズス菌は別の細菌です。
乳酸菌とビフィズス菌の大きな違いは、腸内での活動場所です。乳酸菌が主に小腸で活動するのに対し、ビフィズス菌は大腸にすみつき、腸内フローラの主力として活動しています。
また、乳酸菌とビフィズス菌はともに酵素を苦手としていますが、乳酸菌がある程度耐性を持っているのに対し、ビフィズス菌はまったく耐性がありません。そのため、ビフィズス菌が大腸内ですめるのは、最後部のS状結腸から直腸にかけて群生する腸内フローラ内になります。 
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 🕊日常で簡単に行える腸活を教えて!
 
 最近よく聞く「腸活」。腸内環境を改善することで健康や美容に良い影響を与え、アンチエイジングにもつながるなど、メリットがたくさんあります。でも、腸活の具体的なやり方をご存知ですか? 以下は、日常生活で簡単に行える腸活の方法です。
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これらの簡単な方法を日常生活に取り入れることで、腸内の健康を改善し、カラダを内面からサポートしてくれます。なお、腸と脳は密接な関係にあり、「腸脳相関」あるいは「脳腸相関」と呼ばれ、お互いに影響し合っていることが最近の研究でわかってきました。毎日元気な心身を維持するためにも、大腸をはじめとする腸内環境を整える生活を心がけていきましょう。
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参考:森永乳業HP、大腸癌研究会「ガイドラインを理解するための基礎知識」/「患者さんのための大腸癌治療ガイドライン 2014年版」(金原出版・大腸癌研究会)/国立がん研究センター「大腸がん 基礎知識」がん情報サービス/朝日新聞Reライフ.net/帝人サイト「腸の力を科学するBiolier」/スターバックコーヒージャパン健康保険組合サイト「my wellness」、Wikipedia等

画像:イラストAC、いらすとや
    

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