今月の健康記念日
- 2023/08/03
- 13:00
🕊人類がもっとも長く親しむ天然の甘味料、ハチミツ
ハチミツは、人類がもっとも長く親しんできた天然の甘味料です。紀元前6000年頃に描かれたスペイン東部のアラニア洞窟の壁画には、ミツバチの巣に手を入れ、ハチミツを採集している人の姿が描かれています。また古代エジプトでは、ハチミツは神聖な食べ物とされ、薬として扱われたほか、ミイラの保存にも使われました。
日本でも縄文時代からハチミツが食べられはじめ、平安時代になると宮中への献上品として用いられるなど、貴族階級の間で珍重されるようになりました。安土桃山時代には、徳川家康の孫娘・千姫が豊臣秀頼のもとに嫁ぐ際、絹などと一緒にハチミツ数百貫を持参したことが伝わっています。
明治時代になると、セイヨウミツバチが輸入されるようになり、ハチミツの生産は飛躍的に増加します。これによって、わたしたちの食生活にハチミツを取り入れる習慣が根づきました。
ハチミツはアカシアやレンゲ、クローバーなどの花畑を元気に飛び交うミツバチたちがもたらしてくれる自然の恵み。そんなミツバチを飼育する養蜂には旧式養蜂と近代養蜂の2つあり、それぞれ様相がまったく異なります。
ハチミツはアカシアやレンゲ、クローバーなどの花畑を元気に飛び交うミツバチたちがもたらしてくれる自然の恵み。そんなミツバチを飼育する養蜂には旧式養蜂と近代養蜂の2つあり、それぞれ様相がまったく異なります。
日本ではもともと、在来種のニホンミツバチが養蜂種として飼育されていましたが、生産量が少ないのが難点でした。しかし、前述の通り明治時代にセイヨウミツバチが輸入されるようになってからは、生産量が飛躍的に増加し、産業としての基盤が構築されていきました。それに伴い、ハチミツの需要も拡大していったのです。
🕊多くの栄養素、効用を持つ一方、注意も必要なハチミツ
天然の甘味料、ハチミツは多くの栄養素と効用を持っています。
主な栄養素としては、ブドウ糖と果糖から成る糖分(ヒトのエネルギー源)、ビタミンB群やビタミンC(代謝に関与し、免疫力をサポート)、カルシウム、鉄、マグネシウム、リンなどのミネラル(骨や歯の健康、体内の酵素反応に必要)が挙げられます。
一方、ハチミツの主な効用については以下の通りです。
このように多くの栄養素と効用を持つハチミツですが、注意しなければいけない点もあります。例えば、ハチミツには糖分が多く含まれているため、糖尿病の人などは過剰摂取に注意が必要です。また、ボツリヌス中毒を引き起こす可能性もあることから、1才未満の乳幼児にハチミツを与えてはいけません。子どもにハチミツを食べさせたい場合は、1才を過ぎてからにしましょう。
🕊いろいろ工夫して、ハチミツと健康な生活を
ハチミツの栄養素を効果的に摂取するためには、空腹時に食べるのがお勧めです。空腹時に摂ることで、ハチミツの栄養素がより効率的に吸収されます。また食べる時間帯も、朝食時や就寝1時間前が最適です。ハチミツは砂糖よりも吸収がゆっくりなため、朝に食べるとエネルギーが長続きします。また、就寝1時間前に摂ると、寝ている間に疲れを取ってカラダを回復してくれます。
ハチミツはパンやホットケーキなどにそのまま食べても美味しいですが、さまざまな食材と相性がいいので、いろいろな食べ方が楽しめます。ハチミツを手軽に摂る方法や、美味しく味わえるお勧めメニューは下の通り。
ハチミツには抗菌作用や抗炎症作用などがあるので、料理やお菓子に使うことで、食中毒やアレルギーを防ぐことができます。もちろん、夏バテ予防にも最適! 毎日の生活にハチミツを上手に取り入れて、猛暑を乗り切りましょう!


参考:(一社)日本養蜂協会HP、厚生労働省HP、消費者庁HP、養命酒製造(株)HP、(株)加藤美蜂園本舗HP、シンクヘルス(株)ブログ、Wikipedia等