ごあいさつ~『elder style』スタートにあたって
- 2018/05/18
- 11:00
本日より、株式会社オフィスなかおかによる生涯スポーツ・健康&暮らし情報サイト、
『elder style』をスタートします。
タイトルに掲げた“elder <エルダー>”とは、“old <オールド>”の比較級の一つで、「年上の」「古参の」など“年長者”や“先輩”を意味します。すなわち、本サイトはメインとなる閲覧者を40代以上の中高齢層と想定し、生涯スポーツや健康関連、地域活動等の話題を中心に、日々の生活の中で元気や活力が湧く情報を発信していく方針です。
もちろん、青少年や疾患・障がいを持つ方、乳幼児を抱えるご家族など、あらゆる人が楽しみながら知識を深められる内容を心がけ、少子高齢化が進む現代日本社会をポジティブに過ごす新しいライフスタイルを“年長者”の目線から模索していきます。
◆なぜ、“生涯スポーツ”なの?
『elder style』の企画背景や取り上げる内容を触れる前に、「オフィスなかおか」について少し紹介させていただきます。
弊社は2000年5月、編集制作会社として東京・新宿区で創業しました。以来、健康と福祉、道徳教育、生涯スポーツ、企業の環境・社会貢献(CSR)活動など、さまざまなジャンルの取材・編集・制作業務に携わり、数多くの経験を積んできました。
特に生涯スポーツに関しては、十数年にわたるグラウンド・ゴルフ、スポーツ吹矢等の取材を通じ、現状や課題をある程度把握している自負があります。
特に生涯スポーツに関しては、十数年にわたるグラウンド・ゴルフ、スポーツ吹矢等の取材を通じ、現状や課題をある程度把握している自負があります。
そうした知見を生かすべく2017年秋、弊社初の刊行物となる『細川磐のグラウンド・ゴルフ読本』(文庫)を出版しました。進展する少子高齢化社会を見据え、将来のライフスタイルのあり方を提案する一冊になればと、大阪体育大学名誉教授の細川磐先生と企画したものです。
超高齢化、少子化、また都市化などが加速度的に進む現代社会において、中高齢層の健康維持や生きがいづくり、乳幼児・児童の体力増進などが喫緊の社会的課題となってきました。
このような現状を踏まえ、政府も2011年に「スポーツ基本法」を制定し、スポーツを通じた健康長寿社会、共生社会の構築に乗り出しています。
同法律ではスポーツを“世界共通の人類の文化”と位置づけ、「スポーツ立国の実現」を目指し、関連施策を国家戦略として推進することや、国民のすべてに「スポーツ権」があることを明記しました。
また、次のような記載もあり、生涯を通じたスポーツ、さらに地域におけるスポーツの重要性を指摘しています。
こうした考えに基づき、文部科学省が総合型地域スポーツクラブの育成・支援を推進していることは、ご存知の方も多いでしょう。
総合型地域スポーツクラブは、「多種目」「多世代」「多志向」といった3つの多様性を抱含しており、そこで形成された社会的ネットワークがスポーツの領域だけでなく、地域のさまざまな問題解決の糸口を見出すことへの期待も高まっています。
生涯スポーツは年齢や性別、障がいの有無を問わず、あらゆる人が一緒になり、楽しむのが本来の趣旨です。そうした点から生涯スポーツの普及・振興は、コミュニティ全体を動かす大きな力へと発展する可能性があり、その波及効果として社会にもたらすメリットも、かなり大きなものになると予想されています。
スポーツを通じた他者との交わりはコミュニケーション能力を向上させ、思いやりの心を育み、健康長寿社会や共生社会の実現、さらには地域・経済の活性化にもつながると専門家は語ります。
“生涯スポーツに注目した情報発信”、これこそが少子高齢化が進む現代日本社会の閉塞感を払拭し、明るく前向きな気分を今の時代にもたらすと考え、本サイトを企画しました。
◆メインターゲットは“ニュー・エルダー”
『elder style』の“elder <エルダー>”について、本サイトではその年齢層を「50歳以上」に定義しようと思います。
※政府の雇用関連法案(高齢者雇用安定法~55歳以上を「高齢者」、45歳以上を「中高齢者」に区分)や、大学・行政・企業等の総合研究所が定める「高齢者」年齢を参考。
現在(2018年時点)の50代は、かつて「新人類」「バブル世代」と呼ばれた人たちで、60代は「ポスト団塊」、70代前半は「団塊」の世代に当ります。いずれの世代も好調な経済環境下で青春期を過ごし、時代を象徴する社会現象や若者文化をさまざまに創出しました。
その斬新な感性は年齢を重ねても衰えることなく、特に50代〜60代前半の人たちはスマートフォン、タブレットなどを駆使して情報を収集し、好きなスポーツや趣味、またボランティアに打ち込むなど、自分らしい生き方、ライフスタイルを模索し続けています。
このように意欲的でバイタリティにあふれ、従来のシニアと異なる様相を呈す新高齢層を近年“ニュー・エルダー”と呼び、進展する超高齢社会をポジティブな機会に変える原動力を担うと期待されています。
本サイトのメインターゲットが、“エルダー”予備軍の40代を含む中高齢層であることは前述しました。取り上げる内容については、“ニュー・エルダー”たちが新たな“年長者のライフスタイル”を確立できるよう、その活力を育む健康面・精神面の充足に資する以下の内容を予定しています。
以上の通り、「生涯スポーツ」を切り口にさまざまなテーマを取り上げる予定ですが、今後、実際に取材を行いながら試行錯誤を重ねつつ、サイトの充実を図っていく考えです。
◆人生を成功させるために
古代ギリシャの哲学者プラトン(紀元前427~347年)は、心身ともに健康で、充実した人生を過ごすための秘訣として、次のような思想を説いています。
人生において成功するために、神は人にふたつの手段を与えた。
教育と運動である。
しかし前者によって魂を鍛え、後者によって体を鍛えよ、ということではない。
その両方で、魂と体の両方を鍛えよ、というのが神の教えだ。
このふたつの手段によって、人は完璧な存在となる。
――プラトン
ほとんどの人は「魂を鍛えるのが教育」「体を鍛えるのが運動」と、それぞれ別々に考えるのではないでしょうか。しかし、プラトンは両方が大切と説きます。つまり、どちらかが欠けても意味をなさない、効果がないということです。
――プラトン
ほとんどの人は「魂を鍛えるのが教育」「体を鍛えるのが運動」と、それぞれ別々に考えるのではないでしょうか。しかし、プラトンは両方が大切と説きます。つまり、どちらかが欠けても意味をなさない、効果がないということです。
プラトンのこの言葉は、ジョンJ・レイティ&エリック・ヘイガーマン著『脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方』(NHK出版、2009年刊)の冒頭にも記載されています。
同書は「運動と脳」の関係を神経科学の視点から解き明かしており、運動がいかに脳を鍛え、頭の働きを取り戻し、ストレスを発散させるかなどを具体的に解説しています。
脳は消耗品ではなく、運動によって筋肉と同じように鍛えたり、増やしたりできる――。
この考え方に、超高齢社会で運動が果たす役割と可能性の大きさを感じずにはいられません。生涯スポーツも、もっと違う目線で眺めたら、きっと新しい世界が広がるのではないでしょうか。
この考え方に、超高齢社会で運動が果たす役割と可能性の大きさを感じずにはいられません。生涯スポーツも、もっと違う目線で眺めたら、きっと新しい世界が広がるのではないでしょうか。
「人生100年時代」という言葉をよく聞くようになりました。
寿命が延び、元気に生活できる期間が長くなるに従い、人生の選択肢も増えてきています。
健康な間は働き続けたり、新たな分野に興味を持って学び直したり、生涯スポーツやボランティアを通じて世代間交流を楽しむなど、これまでの人生経験を生かしながら、自分らしい生き方を積極的に追求する高齢者の姿は今や珍しくありません。
しかし一方で、社会との関わりに消極的な人、疾患や障がいなどで自立困難な虚弱・病弱な人、身寄りのない孤独な人など、高齢者の姿も旧来と比べ多様化してきました。
それぞれのライフスタイルや嗜好に応じた情報提供が、今後、本サイトを運営する上で重要なポイントになってくるでしょう。
ただ、心身ともに健康で、いつまでも自立した生活を営むことができる「健康寿命の延伸」は誰もが抱く切実な願い。
『elder style』は、この世の中の求めに対して最適な航路を指し示す澪標(みおつくし)となるべく、氾濫する情報の海から有意な知識や見識、叡智を掬い上げ、発信していくことに身を尽くしていきます。
閲覧される皆さまも、サイトに対するご感想やご意見、ご要望などございましたら、お気軽に弊社までご連絡ください。
それでは『elder style』、スタートします!